2006年に政権を獲得した国民行動党(PAN)は5年間で、巨大カルテルのボス32人のうち25人を逮捕または射殺した。しかし、カルテルを破壊することはできず、いくつかの組織に分散し、新しいリーダーたちの勢力争いで地域紛争が続いた。
メキシコの麻薬カルテルの始祖は、元連邦警察官のミゲル・アンヘル・フェリクス・ガジャルドだ。1980年代、国境地帯でコロンビアのカルテルと手を組んで頭角を現した。しかし、1985年に同業者が警官殺害容疑で捕まり、家族と共に故郷に身を隠した。
ガジャルドは、表向きは引退したが、水面下で操縦していた。部下が彼が分けた区域を管理し、収入の一部を上納した。この分けられた区域のボスと部下が、現在の代表的なカルテルに成長した。ティフアナ・カルテル、フアレス・カルテル、ソノラ・カルテル、ガルフ・カルテル、シナロア・カルテルなどがそれだ。
米麻薬取締局(DEA)によると、最近活発に活動するカルテルは9つ。シナロア・カルテル、ジャリスコ・ヌエバ・ジェネラシオン、ロス・セタス、ガルフ・カルテル、ティフアナ・カルテル、フアレス・カルテル、ラ・ファミリア・ミチョアカーナ、テンプル騎士団などだ。これらとは別に、拉致や強盗、密輸を主にする45余りの地域ギャング団がある。
メキシコ連邦検察庁(PGR)は最近、エスタド・カルテル、化学原料カルテル、チャポ・イシドロ・カルテル、マサトレコス・カルテル、オフィス・カルテル、新南部人カルテル、空港カルテルなど新しいカルテルが現れていると明らかにした。
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