「テロとの戦いのための必要悪」と「人権侵害をする米国の恥」という交錯した評価を受けていたキューバのグアンタナモ米海軍基地の収容所。米政府が、2001年の9・11テロ後にアフガニスタンやイラクなどで拘束したテロ容疑者などを収容してきたグアンタナモ収容所の廃止計画を23日、議会に提出したと、ニューヨーク・タイムズが報じた。グアンタナモ収容者を米国の13の施設に移送する内容が含まれている。
現在、グアンタナモ収容所にはテロ容疑者91人が収容されている。このうち35人が来月から他国に移される予定なので、米国本土には約50人が移送される。米政府は、カンザス州レボヌォスとサウスカロライナ州チャールストンにある軍刑務所など米国内13の収容施設に彼らを送致する計画だ。
米政府は、議会に提出した資料で、昨年グアンタナモ収容所の運営費として4億5000万ドル(約5600億ウォン)を使用し、収容所が廃止になれば年間6500万~8500万ドル(約802億~1049億ウォン)の費用を節約できると表明した。
オバマ大統領は、グアンタナモ収容所の閉鎖を2008年の大統領選の公約に掲げ、任期中に終えると宣言した。しかし、議会多数派の共和党は、収容所閉鎖はテロ犯の逮捕・管理に悪影響を及ぼしかねないと反対してきた。現在の米国法では、収容者を米国本土に移すことはできない。グアンタナモ収容者を本土に移送して新しい施設に収容するのに必要な予算を確保するためにも議会の承認が必要だ。
共和党上院院内総務のミッチ・マコーネル氏は、「米国にテロ犯を連行することに対して議会全体が憂慮しているということをオバマ大統領は知らなければならない」と述べた。共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏とマルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州)も、グアンタナモ収容所は必要だと主張する。民主党議員の中からもグアンタナモ収容者の本土移送に反対する声がある。マイケル・ベネット上院議員(コロラド州)は、すでにコロラド州のフローレンス刑務所に一部テロ容疑者が収容されていることを指摘し、「絶対に受け入れることはできない」という立場を表明した。
2002年1月から使用されているグアンタナモ収容所は、2005年、刑務官が故意にイスラム教の経典コーランを踏みつけたり水につけるといった「コーラン冒涜行為」が物議をかもした。収容者に対する取調べで、拷問があった疑惑も提起されてきた。
現在の収容者の中には、9・11テロの計画者の1人であるハリド・シェイク・モハメド(パキスタン)、オサマ・ビンラディンの警護員だったアフマド・ウマル・アブドラ・アル・ヒキミ(イエメン)、アルカイダ宣伝局長を務めたアリ・ハムザ・アル・バルール(イエメン)など「大物テロ容疑者」が含まれている。
이세형기자 turtle@donga.com






