9日から行われた 李世乭9段とグーグル・アルファゴとの囲碁対局をずっとそばで見守ってきたフォーシーズンホテルのルボシュ・バター(46・写真)ソウル総支配人はこのように語った。「世紀の対局」と呼ばれていた今回の行事は、ソウル鐘路区(チョンノグ)セムンアンロのフォーシーズンホテルで行われた。全世界の注目がここに集中したことで、世間からは昨年10月にオープンしたフォーシーズンホテルは、換算できないほどの膨大な宣伝効果を手にしたという声が出てきた。
バター総支配人は15日、東亜(トンア)日報とのインタビューで、「これまでフォーシーズンホテルの位置すら知らなかったソウルのタクシー運転手らが、『李世乭ホテル』と言われたら皆知るようになった」と語り、「うちのホテルだけでなく、ソウルという都市を、全世界の旅行客の頭に刻むことができ、大変うれしい」語った。
今回の対局は、徹底的なセキュリティの中で行われた。バター総支配人は、「3ヵ月ほど前に(グーグル側から)何ら情報もなく、第3者の名前で予約要請があった」といい、「行事が開かれる1ヵ月前になってようやく、人間と人工知能との囲碁対決だということを聞いた」と説明した。グーグル側は12日、グーグルのセルゲイ・ブリン共同創業者の予期せぬ訪問も、数日前にやっとホテル側に耳打ちした。彼は、グーグルが対局場所をフォーシーズンホテルに選んだ理由について、「ソウルのど真ん中に位置している上、最新技術の基盤を整えたホテルであるので、グーグルが選んだと聞いている」と語った。
バター総支配人は、「対局開始前に、予め李9段やグーグルの関係者らに会った」と言い、「李9段は家族と一緒に滞在するだけに、泊り心地の良さに関心が多かったが、グーグルチームはホテルの情報技術(IT)設備に関心を示した」と語った。フォーシーズンホテルは、対局中、IT機器の作動が中止となる状況を防ごうと、代替設備も用意した。
フォーシーズンホテル・ソウルは、未来(ミレ)アセット資産運用が持ち分の60%を持っており、カナダ系グローバルホテルチェーンのフォーシーズンホテル&リゾートが運営している。
박재명 パク・ジェミョン記者 기자