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北朝鮮、「10%台の高金利」で住民の貯蓄を誘う

北朝鮮、「10%台の高金利」で住民の貯蓄を誘う

Posted June. 03, 2016 07:43,   

Updated June. 03, 2016 07:51

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北朝鮮が高金利保障で貯蓄を促していることが明らかになった。国際社会による対北制裁や金融制裁を広がっていることを受け、住民たちが保管しているドルなどを引き出して、資金を確保しようと必死になっているものとみられる。

北朝鮮専門ウェブサイト「DPRK360」は2日、「最高で11%の金利を保障する新しい北朝鮮銀行が営業に乗り出している」としながら、最近、北朝鮮を訪問したシンガポール人写真作家であるアラム・パン氏が撮影した写真を公開した。

先月23日から始まった平壌(ピョンヤン)貿易博覧会では、「チンミョン合営銀行」が広報ブースを運営しながら、「3か月間で2%、6か月間で3%、1年で7%の金利を提供する」と、預金販促に乗り出していることが明らかになった(写真)。現在、韓国銀行の基準金利が1.5%であることを考慮すれば、7%は相当な高金利といえる。「国内や海外で決済が可能な電子貯金カード」というPR文句や写真も打ち出されている。しかし、全面的金融制裁を受けている北朝鮮銀行が発行したカードで、海外でどのように決済ができるかについての具体的な説明はなかった。DPRK360のホームページには、「この銀行はどこですか?」、「我々も一つ口座を作りましょうか?」と好奇心を表した書き込みもあった。

北朝鮮の経済成長率がマイナスを記録している現状の中、10%台の高金利を提供するのは不可能に近いというのが専門家らの指摘だ。とんでもないインフレに見舞われているので、詐欺の可能性もあるという主張まで出ている。IBK経済研究所のチョ・ボンヒョン首席研究委員は、「北朝鮮内部に資金需要が多いだけに、預貸マージン(預金金利と貸出金利の差)を活用して一時的に高金利を提供することはできる」といい、「しかし、物価が上がり続けている上、金融機関を信用しない北朝鮮住民たちは、ドルや商品購入を好んでいるので、預金のために詰めかけるとはなかなか期待できない」と語った。

北朝鮮は2009年も、タンスの中の資金陽性化のため、北朝鮮通貨を切り下げるデノミネーションに踏み切ったが、激しい混乱のみ招いて失敗に終わった経験がある。



조숭호기자 チョ・スンホ記者 shcho@donga.com