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[オピニオン]冷酷無情な犯罪を告発した女性教師の勇気

[オピニオン]冷酷無情な犯罪を告発した女性教師の勇気

Posted June. 10, 2016 07:21,   

Updated June. 10, 2016 08:49

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日本は、殺人や強姦のような罪を犯した犯人の情報を公開することを当然と考える。NHKや新聞は、警察に逮捕された容疑者の名前、年齢、住所、職業、顔をすべて報道する。犯罪者の報復と再発防止、国民の知る権利が容疑者の人権よりも重要だという認識がある。筆者は特派員として3年以上東京で暮らし、今でも日本の流れを関心を持って見ているが、非公開を支持する主張は見当たらない。米国や欧州の先進国も凶悪犯罪の容疑者の情報を公開する。

◆韓国は、1990年代後半以降、容疑者の人権が強調され、犯人の名前と顔を公開しない風潮が広まった。2009年の連続殺人犯カン・ホスン事件を機に、特定強力犯罪処罰特例法が改正され、凶悪な犯罪の場合には情報が公開されるが、きわめて例外的に適用されている。このため犯罪者が隣に住んでも分からない世の中になった。先日の世論調査では回答者の87%が凶悪犯罪容疑者の情報公開に賛成した。

◆全羅南道新安郡(チョルラナムド・シンアングン)のある島村で、小学校の女性教師を集団暴行した住民3人の罪は、紙面に詳しく載せることができないほど悪質だ。将来有望な若い女性教師の人生と人権を踏みにじった犯人に対する国民の怒りも大きい。にもかかわらず、警察は強姦致傷容疑で今日検察に逮捕・送検する容疑者の情報を公開しない方針だ。容疑者の子供や被害者の情報が露出することを防ぐためだというが、すでにその島では周知の事実だろう。

◆女性教師が勇気を出して冷酷無情な犯罪を公にしたことで、僻地に勤める女性教師の劣悪な現実を国民が知ることになった。張萬彩(チャン・マンチェ)全羅南道(チョルナムド)教育長は事件当日の先月22日に報告を受けたにもかかわらず、今月3日になって教育部に報告した。死亡事故でもなく勤務後に発生したことなので「報告事案」と判断しなかったという釈明はのんきなことこの上ない。現在、教壇に立つ教師は75%が女性だ。僻地の女性教師の勤務環境と安全に対する総合対策を政府として出さなければならない。

権純活(クォン・スンファル)論説委員shkwon@donga.com



권순활논설위원 クォン・スンファル論説委員 shkwon@donga.com