●三星電子とアップルとが主導するスマートウォッチの世代交代
新製品を先に披露するのは三星電子のほうだ。アップルウォッチ2の発売前に市場を先取りするという勝負の手と受け止められている。
三星電子は31日午後6時(現地時間)、ドイツ・ベルリンのテンポドロームで、「ギア3S」を公開すると、16日明らかにした。三星電子は同日、グローバルメディアや開発者などに対し、公開行事の招待状を発送した。
招待状は、黒い下地にギアS3の形を暗示する青い円形枠でできている。製品公開時間である午後6時は、時針と分針で象徴化した。「Talk About3」という文句を通じて、ギアS3の公開行事であることを明記した。
サムモバイルなどの外国メディアによると、ギアS3は、「タイゼン3.0」の運営体制(OS)を搭載する。モバイル決済システム「三星ペイ」や全地球測位システム(GPS)が搭載された3つのモデルが出るものと予想される。
アップルが来月初頭に披露すると見込まれているアップルウォッチ2は、防水機能が強化されたモデルと、GPSや気圧計などを搭載したモデルの2つの形を備えるという。厚さが薄くなるなど、デザインも一部変わったという。ただ、今回のモデルでも通話機能は提供されないだろうと、複数の外国メディアは報じている。関連業界では来年以降、ロングタームエボリューション(LTE)網を支援して、アイフォーン無しに通話できるアップルウォッチが出るだろうと見込んでいる。
●スマートウォッチの対戦「第2ラウンド」
グローバル市場調査会社「IDC」は最近、今年第2四半期(4〜6月)の全世界のスマートウォッチの出荷台数は昨年同期(510万台)より31.4%減少して350万台と集計されたと発表した。市場シェア首位のアップルの同期間の出荷台数は160万台で、前年同期(360万台)比55.6%が減少し、全体スマートウォッチ市場規模そのものが減ったのだ。
一方、同期間、三星電子は60万台を販売して、市場シェア17.1%と集計された。出荷台数は前年同期比50.0%伸びた水準であり、市場シェアは7.8%から2倍以上に伸びた。
数値からみれば、2014年9月、アップルウォッチの発売後、市場を先導してきたアップルのシェアを三星電子が相当追いついたものとみられる。2013年8月に「ギャラクシーギア」を、2014年8月に「三星ギア3」を、昨年9月に「三星ギアS2」を次々と披露してきた三星電子が、アップルが新製品発売を遅らせる間に善戦したのだ。
しかし、関連業界では、両社の新製品が同時に出てくる今秋、真なる勝者が決まるだろうとみている。業界の関係者は、「消費者たちがアップル新製品への期待のため、スマートウォッチの購入を見合わせているので、市場シェアが下がったものとみられる」と言い、「今回、三星電子がアップルと正面対決して、もう一度シェア拡大に乗り出せるかどうかがカギといえる」と語った。
パク・ソンジン記者
박성진 パク・ソンジン記者 psjin@donga.com