秋夕(チュソク=旧暦8月15日の祝日)連休には韓国女子プロゴルフ(KLPGA)ツアーは大会がない。
だが、この4週の連続出場で体力が低下した朴城炫(パク・ソンヒョン=23、NEFS)は11日、国際線航空機に乗り込んだ。15日、フランスのエビアン・レ・バンのエビアンGC(パー71)で開幕する米女子ツアー(LPGA)メジャー第5戦エビアン選手権に参戦するためだ。
出国に先立ち、朴城炫は「プレッシャーを感じる大会だ。もしかしたら自分の運命が決まるかもしれない」と話した。今季KLPGAツアー16大会で7勝を挙げ、1シーズン最高賞金獲得記録(12億1353万ウォン)を更新した朴城炫の目は、さらに大きな世界に向かっていた。来季のLPGAツアー直行を目指す朴城炫にとってエビアン選手権は、まさにその夢を叶えてくれる大会だ。
朴城炫は、これまでLPGAツアー大会に5度出場し約40万ドルの賞金を獲得している。LPGAツアー会員だったら賞金ランキング29位に当たる金額だ。朴城炫のような非会員が来季ツアー出場権を獲得するためには、カットがある大会での獲得賞金だけを合算してランキング40位以内に入ればければならない。エビアン選手権を最後に残りLPGAツアー大会にはカットがない。
昨年の賞金ランキング40位のペルニラ・リンドベリ(スウェーデン)は41万7000ドルを獲得している。このため、朴城炫がエビアン選手権で上位20位に入れば、5万ドル前後を追加すれば無難に「カットライン」を突破できるとみられている。朴城炫は、「10位以内入るのを目標にした」と語った。今年8月の全英女子オープンで上位につけてエビアン選手権には出場しないつもりだった。しかし50位タイで賞金を9000万ドルしか追加できず目標達成はならなかった。
来月、仁川(インチョン)で開催されるLPGAツアー・KEBハナ銀行選手権で優勝しても米国直行の道は開かれる。だが、1枠を巡って争うことになるため、決して安心できるものではない。朴城炫がエビアン選手権に全力投球の意気込みを見せるのも、そのためだ。
LPGAツアーで活躍している韓国勢の中で朴城炫と同じルートを辿った選手はいない。韓国だけでなく、米国でも同時に通用するようなトップクラスの実力を備えた選手こそがが試みられるからだ。
苦しい時もなかなか顔に出すことのない朴城炫だが、今季は帯状疱疹や歯の痛みなどで体調を崩しながらも韓国ゴルフの歴史を書き換えている。その朴城炫が、秋夕に結果をだせるのかに注目が集まっている。
一方、今大会には昨年に最年少でメジャー王者になった世界ランキング1位のリディア・コが同大会2連覇を目指す。5年連続で1人以上のメジャー王者を出してきた韓国勢だが、今年はまだ優勝者がいない。このため、韓国勢のメジャー優勝者が出るのかにも関心が集まる。今年の全英女子オープン優勝者のアリヤ・ジュタヌガーン(タイ)、ブルック・ヘンダーソン(カナダ)も優勝候補だ。
김종석기자 キム・ジョンソク記者 kjs0123@donga.com