「政府が5年以上も授業料引き上げを食い止めているので、各大学では政府の財政支援事業に血眼にならざるを得ません。そのため、梨花(イファ)女子大学の事態が起きたんですね」
ソウル市内の私立大学の関係者は、25日で座り込み60日目を迎えた梨花女子大学事態の本質について、このように分析した。梨花女子大学学生らは、学校側の生涯教育単科大学開設推進について、「学校が学位商売をするつもりか」と反発し、集団行動を起こした。学校が該当単科大学計画を撤回した後も、コミュニケーション不足などを理由に、7月28日から「総長辞任」を主張しながら本館を占拠している。
梨花女子大学だけではない。ソウル大学は、研究中心の始興(シフン)キャンパスの設立を進めながら学生会と対立しており、淑明(スクミョン)女子大学は昨年、一般大学院に男子学生入学許容を推進しようとして、学生たちの反発にぶつかって白紙化された。
大学の関係者たちは、このような現象はいくつかの大学に限られたことではないと、口をそろえている。すべての大学が急激な学齢人口の減少や就職率などの「指標評価競走」、財政圧迫の「3重苦」に苦しんでいる。これを乗り越えるため、生涯教育単科大学開設などの変化を図っているが、学生らの反発で逆風にさらされている大学が増えているという。
最も直接的原因は、大学授業料の据え置きだ。大学授業料は法的に、この3年間の物価上昇率の1.5倍まで引き上げることができるが、教育当局からの圧迫を受け、5年以上も微動だにしていない。さらに入学枠も年々減っている。現在、4年制と短期大学の入学枠は約55万人だが、高校卒業生は2018年は55万人、2023年は40万人へと減少する見通しだ。
教育界の一部からは、「教育部が授業料据え置きで大学の息の根を止めた後、希望事業中心に国庫補助金を分けて提供しながら大学を手な付けし、教育の画一化を図っている」という批判も起きている。
김도형 キム・ドヒョン記者 dodo@donga.com·최지연