「北朝鮮を民主化させるための全世界の力を結集するには、北朝鮮亡命政府は必ず設立されなければなりません。設立の純粋性を疑うなら、金正恩(キム・ジョンウン)体制が終息する瞬間亡命政府を解散すると綱領に釘をさせばいい」
「北朝鮮人権法の実践に向けた団体連合」のキム・ソンミン常任代表(54)は7日、このように明らかにし、最近、脱北エリートが米国に亡命政府を樹立する試みを積極的に支持した。
キム代表は、「北朝鮮亡命政府の樹立だけでも金正恩労働党委員長に途方もない恐怖を与えるだろう」とし、「米国に直ちに渡って亡命政府を作りたい。おそらく脱北者の心は皆同じだろう」と強調した。キム代表は、北朝鮮亡命政府樹立の構想を長く実践に移す努力をした人物だ。彼は1990年代末から2000年代半ばまで、脱北者同志会事務局長、会長を務め、黄長燁(ファン・ジャンヨプ)元労働党書記を補佐した。
キム代表は、黄長燁元書記とともに米国を訪れた時のエピソードも語った。
「以前、黄長燁先生を米国にお連れして亡命政府を作ろうと努力しました。しかし、黄先生は韓国にいながら北朝鮮を変えなければならないという立場でした。2003年、黄先生が初めて米国に行った時のことです。海外同胞200人ほどが集まった朝食会の席で50人以上の海外同胞が立ち上がって「黄先生、卑怯だ。なぜ来て亡命政府ができないのか」と抗議したこともありました。しかし、黄先生の立場は変わりませんでした。ところが黄先生も外国居住の脱北者が亡命政府を樹立することは反対しませんでした」
キム代表自身が米国に渡って亡命政府を樹立しようとした。キム代表は、「去る大統領選の時、放送局の脱北者職員と約束しました。保守政権が誕生できなければ、一緒に米国に渡って亡命政府をつくろう。昨年4月に米国で開かれた北朝鮮の自由週間行事の時には亡命政府を設立するという声明書まで書いて行きました。しかし、現地の人がまだ時ではないと説得し、発表しませんでした」
キム代表は、海外居住の脱北者が亡命政府を樹立しようとするが、象徴的な人物がおらず、力不足という悩みもあると打ち明けた。ただ、国内の脱北者の力については高く評価した。先月19日、30の代表的な脱北者団体個が集まって結成した「北朝鮮人権法実践に向けた団体連合」は、脱北者の団結を誇示した象徴的な出来事というのがキム代表の評価だ。
「性格が異なる脱北団体がこのように一堂に会したのは異例だ。米国務省で最近30億ウォンを北朝鮮の民主化運動のために支援すると明らかにしたが、脱北者団体長が2日間のワークショップを開きアイディアを共有しました。過去、自分の取り分を守ろうと警戒し合った姿は完全に消えました。6日には団体が集まって朝食会を開いたが、脱北者団体が独自で朝食会を開いて意見を交したのも初めてです」
キム代表は、このような脱北者の力を北朝鮮民主化運動に集中するよう政府が積極的に支援しなければならないと強調した。キム代表は、「脱北者が学べなかったら学ぶようにし、未熟なら成熟するように育てるのが統一部がすべきことではないだろうか。今のように脱北者を排除して何の統一を語れるでしょうか」と付け加えた。
주성하기자 チュ・ソンハ記者 zsh75@donga.com