メジャーリーグのシカゴ・カブスが108年ぶりにワールドシリーズ(WS)を制覇した。カブスは3日、オハイオ州クリーブランドのプログレッシブフィールドで行われたWS第7戦で、延長10回に及んだ死闘の末、8-7でクリーブランドを下し、シリーズ成績を4勝3敗として世界一になった。1907年と1908年のWS連続優勝以来、優勝トロフィーを掲げることがなく「ヤギの呪い」に苦しんだカブスは、ついに呪いから解き放たれた。
カブスのWS優勝は果てしない挑戦の続きだった。1908年の優勝以来WSに6度進出も、毎回優勝には届かなかった。1945年以降は、WSシリーズにも届かなかった。1945年のWS第4戦でカブスのファン、ビリー・シアニス氏が野球場にヤギを連れたが入場を拒否され、「カブスは二度WSで勝てないだろう」と恨み節を残したことが
2003年のリーグ優勝決定シリーズ第6戦でもカブスはWS進出に王手をかけた状況で、守備が捕ろうとしたボールを観客席にいたスティーブ・バトマンが手を触れたことに端を欲し、試合を落とした。1989年公開の映画「バック・トゥ・ザ・ヒューチャー」でカブスが優勝すると描かれた昨年もリーグ優勝決定シリーズを落とし、呪いはさらに長引いた。
1勝3敗から連勝を挙げて3勝3敗で迎えた第7戦でもヤギの呪いはカブスを苦しめた。WS第4戦で無失点を記録したカブスの抑えアロルディス・チャップマンは8回に6-3でリードした場面で同点を許した。攻守で大活躍した二塁手ハビエル・バエスは9回1死、3塁でスリーバントアウトで好機を台無しにした。
カブスを率いて2年ぶりに優勝をもたらしたジョー・マドン監督は、試合後に「過去も尊重するが、我々は現在を生きている。過去にプレッシャーを持っていたなら、今日の勝利はなかっただろう」と話した。「最高の試合を繰り広げた両チームの間に呪いが付け入る余地はなかった」とし、最後まで大接戦を繰り広げたクリーブランドも高く評価した。一方、68年ぶりのWS優勝に挑戦したクリーブランドは、目前で優勝を逃し、カブスが持っていた「最も長く優勝がない球団」の座を譲り受けた。シリーズ最優秀選手(MVP)は10回表に逆転適時二塁打を放ったベン・ゾブリストが選ばれた。
カブスの優勝にファンは熱狂した。1945年、12歳でリグレー・フィールドで行われたWSを見たというジム・モーウィリさんは、今や白髪の老人になって、この日プログレッシブフィールドで優勝の瞬間を満喫した。モーウィリさんは、「彼らがどうやってやり遂げたのか想像もできない」と感無量の様子だった。シカゴの街も大いに盛り上がった。リグレー・フィールドの周辺を埋め尽くしたホームのファンたちは、勝利の象徴である
「W」の文字が印字された旗を振りながら108年ぶりの優勝の夜を満喫した。
歴史に残る名勝負に相応しく、数々の珍記録も残した。カブスは、今回の優勝で1勝3敗から逆転優勝を果たした史上6番目のチームになった。敵地で行われた第6、7戦を勝って優勝したのは史上7番目。1回表にカブスのデクスター・ファウラーが放った1回表の先頭打者本塁打は、歴代WS第7戦で初めて出た記録だ。
姜泓求 windup@donga.com