「アイーダ」の照明器具は、一般の大型ミュージカルの2倍に上り、担当スタッフも15人と、2倍も多い。
145分間のランニングタイムの間に、照明は計450回、1分に3.1回の割合で変わる。13日に会ったパク・ミンス照明監督(38)は、「大型ミュージカルは普通200〜250回変わるが、アイーダは照明を活用して作品の背景となっているエジプトの雰囲気を具現するので、照明に相当力を入れている」と説明した。
照明が最も多く変わるシーンは、息子を利用してエジプトの権力を狙うジョセルと男性アンサンブル役者たちが力強く群舞を踊る「Another Pyramid」のナンバーだ。3分50秒ほどで50回(平均4.2秒)の照明キューサインが行き来する。
アイーダ照明の作動原理はなんだろうか。まず、照明の一番下地になるのは、舞台の裏側にある「バックウォール(Back Wall)」だ。白い特殊材質の布であるバックウォールは、縦16メートル、横10メートルのサイズで、舞台裏を埋め尽くす。バックウォールは、いわばスケッチブックのような役割を果たす。バックウォール上に900の照明や90のムービングライトが、60余りの色の照明を映す。900の照明のうち半分以上はそれぞれ出せる色が決まっている。照明の前に、ガラスでできた色とりどりの「ガラスフィルター」をかぶせて色を具現する。150余りは純粋な照明灯だ。
一方、300台余りの照明器具には、「カラースプローラー」が取り付けられている。一色だけを放つ「ガラスフィルター」と違って、カラースプローラーは、一つで10〜40色を作り出す。パク監督は、「アイーダの場合、36カラーを具現できるスプローラーを使っている」と説明した。同じ赤色でも、幅広いバックウォールに高さごとに照明の彩度を異にして、グラデーション効果を作り出すことも印象的だ。来年3月11日まで。シャルロッテシアター、入場料は6万〜14万ウォン。お問い合わせは02-577-1987まで。
金正恩 kimje@donga.com