一時は数千人のおやじファンを引き連れたキム・ジャヨン(26)は、サラリーマンたちのアイドルと呼ばれた。だが、この5年間は沈黙を守りながら忘れられた存在となったキム・ジャヨンが再び勝利の喜びを味わった。キム・ジャヨンの復活で、「ゴルフ女帝」朴仁妃(パク・インビ=29)の初の国内大会優勝は次に見送らざるを得なかった。
キム・ジャヨンは21日、江原道春川市(カンウォンド・チュンチョンシ)のラデナGCで行われた韓国女子ツアー(KLPGA)斗山(トゥサン)マッチプレー選手権の決勝で朴仁妃を2ホールを残して3ホール差で破った。2012年にシーズン3勝目を挙げて賞金ランキング3位となったが、その後5年間無冠に終わった。1743日ぶりに通算4度目のトロフィーに口づけしながら涙をこぼした。優勝賞金は1億7500万ウォン。朴仁妃はKLPGAツアー大会に通算18回出場し、優勝なしに6度目の準優勝に終わった。
キム・ジャヨンは同日午前の準決勝までの6ラウンドの間、106ホールを回り、朴仁妃は100ホールを消化してから決勝に上がった。強行軍に加えて暑さまで重なり、朴仁妃は体力低下を露呈し、試合終盤にショットが乱れたが、キム・ジャヨンは安定したパットで勝機をつかんだ。12番でキム・ジャヨンはイーグルを奪い、バーディーを決めた朴仁妃に3ホール差まで突き放した。
2012年の同大会で優勝したキム・ジャヨンは、「アイス姫」の異名とともに高い人気を博した。だが、翌年にスポンサー契約を巡って訴訟沙汰となり、気苦労をしてからは長いスランプに陥った。昨年は賞金ランキング57位まで後退し、60位まで与えられる翌年のシードを逃すところだったが、先週のNH農協大会を2位で終えて再起への足掛かりをつかんだ。キム・ジャヨンは、「不調が長引き、『キム・ジャヨンは終わった』と言われ、心を傷つけられた。でも人に見せるためのゴルフから脱却して、自分の実力に磨きをかけようと頑張った。体力と鍛えたし、パット感覚も良くなって、今は自信が持てるようになったのは」と話した。
準決勝ではキム・ジャヨンにプレーオフの末に敗れたキム・ヘリムは3位決定戦でイ・スンヒョンを3ホール差で破って3位で大会を終えた。
金鍾錫 kjs0123@donga.com