14日、京畿道富川市(キョンギ・プチョンし)のとあるホテルで俳優・全度姸(チョン・ドヨン)の「スクリーンデビュー20周年」の記者懇談会が開かれた。ミニドレスを着て登場した彼女は、映画の関係者から「韓国映画史に大きな足跡を残した」という賛辞が殺到すると、「身の置き所がない」と謙遜した。
「初めて俳優を始めた時は、これほど長く続くとは思いませんでした。いつの間にか本当に夢になってしまって、できる時まで続けたいと思います。かつては全度姸と仕事とは別物だと考えていたが、今は全度姸が映画であり、映画がほかならぬ自分自身です」
1997年にメロドラマ「接続」を皮切りに、スクリーンに足を踏み入れた全度姸は、韓国俳優としては初めてカンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞した「密陽(ミルヤン)」など、17本の映画に出演し、女優として独歩的立場を固めた。純真な初恋に落ちた少女(映画「私の心のオルガン」)も、不倫に陥った女性(「ハッピーエンド」)も演じた。アクションからノワール、ロマンスまで、挑戦したジャンルも多様である。
「みんなから多くの映画に出演したと言われているが、自分ではなぜこれしかできなかったのだろうと思います。今回17本だ言われた後も『それしかない?』と言いながら、一つ一つ挙げてみました(笑)。再び戻ることができれば、もっと多くの映画をやりたいですね。演じることと現場が好きになったし、それは私にはエネルギーです。ストレスを受けると長く働くことができないのに、ある瞬間ストレスではなく、楽しみになったんですね」
17本の作品の中で最も愛着のある作品は何かという質問には、最初の映画「接続」とカンヌ国際映画祭の受賞作「密陽」「ハッピーエンド」の3本を挙げた。
「『接続』は初めての映画なので意味があり、『密陽』はカンヌの女王というタイトルをもらった映画だから愛着があります。特に密陽を手がけながら、飾るのではなく、私が感じて知っている分だけを演じればいいんだなと感じました。演技のターニングポイントになりましたね。『ハッピーエンド』は、みんな、その映画を撮る時大変じゃなかったのか尋ねるが、監督とのコミュニケーションというものが初めてできた映画なので、私にはあまりにも楽しい作業でした」
全度姸は、次の映画に関する欲もほのめかした。「私が考えなかったことを私に要求し、私自身を分解する監督に会いたい。いつも待っています。いつ18番目の映画を撮ることになるのか、また、私がこれからどんな俳優になるのか、まだ分からないが、これからもっと頑張ります(笑)」
張善熙 sun10@donga.com