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朴城炫が賞金女王と年間最優秀賞を受賞、新人の3冠達成はLPGAツアー史上39年ぶり

朴城炫が賞金女王と年間最優秀賞を受賞、新人の3冠達成はLPGAツアー史上39年ぶり

Posted November. 21, 2017 10:26,   

Updated November. 21, 2017 10:27

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苦労が続く2部ツアーの時代だった。使い込まれた中古セダン「ソナタ」に荷物をいっぱい積み込んで、母と地方を田舎町で開催される大会を渡り歩いた。高校時代から悩まされたドライバーイップスはなかなか治らなかった。1ラウンドで10個のOBを出したこともある。先の見えない日々。当時、二十歳が過ぎたばかりの朴城炫(24)は、左手首に「Lucete」の文字を小さく刻み込んだ。ラテン語で「明るく輝け」と言う意味。自分の名前の最後の文字である「明るい」という意味の「炫」とも相通じていた。

人目に見られるのを嫌い、いくら暑くても半そでのTシャツにアームカバーを着用しながらも、いつかは明るく輝く日が訪れることを待ち侘びた朴城炫が夢を叶えた。

朴城炫は20日、米国フロリダ州・ネイプルズのティブロンGC(パー72)で終わった米女子ツアー(LPGA)の今季最終戦、ツアー選手権でパク・セリ(40)、朴仁妃(パク・インビ=29)ら大先輩も経験したことのない新たな道に一歩を踏み出した。通算12アンダーで優勝者のアリヤ・ジュタヌガーン(タイ)に3打差の6位タイでフィニッシュした朴城炫は、すでに受賞が確定している新人王に次いで、賞金女王と年間最優秀選手のタイトル(柳簫然と共同受賞)まで獲得した。LPGAツアーで新人が3冠を達成したのは1978年に伝説のゴルファー、ナンシー・ロペス(米国以来で39年ぶりの快挙だ。韓国選手では初めて。今大会を7位で終えていれば年間最優秀選手賞には届かなかった。

キャディバックに異名の「ナムダラ」(並外れの意)の文字を刻み込み、他人との違いを作るために自分に鞭を入れ、爆発的な長打にショートゲームとパット能力まで身につけては、LPGAツアーデビュー1年目を自身の舞台にした。

サッカー選手出身の父とテコンドー公認3段の母の間で生まれた朴城炫は、ヒョンイル高校1年生だった2009年に代表に選出されたが、ドライバー乱調で2010年広州アジア大会出場に失敗した。経済的に厳しい環境のため、地域のゴルフ場の支援を受けて、後輩の父に無料のレッスンも受けた。練習以外に道はないという覚悟でボールを打ち続け、昨年は韓国女子プロゴルフ(KLPGA)ツアーで7勝を挙げ、歴代最高のシーズン獲得賞金13億ウォンを突破した。並外れの根性がなかったら達成できなかった快挙だった。

慣れない環境への恐怖心もあったが、より大きな世界に挑戦したいとしてLPGAツアーに飛び込んだ。苦労があっても人のことを先に考えなさいという母の教えを胸に、朴城炫は最近3年連続で1億ウォンを寄付した。米国進出に先立ち、ヒョンイル高校を訪ねて1000万ウォンの奨学金も渡した。「周囲の支えがなかったら、ここまれ来れなかった」。気遣いも並外れだ。



金鍾錫 kjs0123@donga.com