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「ブラームスの「ドイツレクイエム」の初公演の舞台は涙の海だった」

「ブラームスの「ドイツレクイエム」の初公演の舞台は涙の海だった」

Posted December. 23, 2017 09:40,   

Updated December. 23, 2017 09:47

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いつのまにか再びクリスマス。ありがたくて大切な人に何をプレゼントしようか悩むことになる。一日一日がどのように過ぎたかすら忘れるほど、忙しく走ってきて、ふとこの悩みに向き合った読者のために、「本の香り」チームの記者たちが今年紹介した本の中で、それぞれの「プレゼント用推薦書」を挙げた。一度見てほしい。本は高価でないうえ、包装すれば、期待以上に素敵なものなのだから。

▲ソン・ヒョリム記者=日本の作家「恩田陸」の「蜜蜂と遠雷」(1万7800ウォン)。国際ピアノコンクールにスポットライトを当てた小説である。一度本を広げると、ページをめくる速度がますます速くなる。養蜂家の息子である音楽天才少年が、周囲の人物たちと熱く交感しながら演奏する物語を描いている。ベートーベン、ブラームス、ショパンの名曲を「目で」うっとりと鑑賞できる。コンクールの当落が発表される瞬間の描写もジンとくる。何かを達成するために凄絶に苦悩し、時には楽しむ人物たちを見ながら、人生に接する姿勢も振り返ることになる。本に出てきた音楽を集めたCD(1万7000ウォン)と一緒に渡せば、思いがけない贈り物になるだろう。

▲キム・ジョンウン記者=「どのように自分を守り、愛するのだろうか」について悩める本として「自尊心の授業」(ユン・ホンギュン・1万4000ウォン)を推薦する。社会生活をしながら、自尊心の低い人たちに意外によく出会う。簡単に傷つき、被害意識に浸って過ごす人、外部からの刺激や他人の反応にともすると揺れる人、感情調節ができない人…。幸せになるためには、何よりも「自分」を理解し、愛する健康な自尊心が必要ではないか?精神科医である著者が、自尊心をどのように回復すればいいか分からない人のために、変化を作るきっかけにできる話を盛り込んだ。

▲ユ・ウォンモ記者=ベストセラー「82年生まれのキム・ジヨン」(趙南柱・1万3000ウォン)を男の知人たちに与えたい。秋の新婚旅行の途中の飛行機の中で読んだ。おかげで弟を抱えている長女であり、会社員である同い年の妻が、韓国社会で経験した不快感を少しは推し量ることができた。「フェミニズム」という言葉で、この本を規定する必要はないようだ。母、妻、職場の女性同僚たちが耐えてきた不平等と苦痛、その本音を覗かせてくれる良い参考書だと思う。

▲チョ・ジョンヨプ記者=長年の友人に「メインの森」(1万8000ウォン)をプレゼントしてほしい。米生態主義思想家ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(1817〜1862)がメイン州の森を11年間3回旅行で残した記録である。ソローは享楽的な鹿狩りと商業的伐採に嫌悪感を感じて、米先住民の生活に共感した。文明と商業主義から脱して暮らすことはごく少数の人には可能だろうが、そのような人生がもたらす自由が存在することを、本から接することは意味があるだろう。描写が本当にきめ細かくて、旅行の道が目の前に描かれるようだ。

▲ソン・テクギュン記者=通勤途中の路地でたまに一度は近所の猫に出会う。静かにうずくまって眺めては知らんぷりをするあいつと、つかの間目があったり、小さな鳴き声を出してくれれば、予想外の贈り物を受け取った気がする。動物と一緒に生活する人、すぐそうすると心に決めた人たちに、コミック「猫の絵日記」(イ・セビョク・1万5000ウォン)とエッセイ「動物を愛すれば、哲学者になる」(イ・ウォンヨン・1万ウォン)をまとめて渡したい。暖かい叙情が染み込んでいるが、無責任な感想の泡はすっきり取り除いた物語である。楽しい上、有用な贈り物になるだろう。本を読む人のそばの動物にも。



孫宅均 sohn@donga.com