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金正恩氏「スケールの大きな作戦を果敢に展開」、その真意は?

金正恩氏「スケールの大きな作戦を果敢に展開」、その真意は?

Posted December. 25, 2017 09:49,   

Updated December. 25, 2017 09:49

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が23日、労働党「第5回細胞委員長大会」の閉会の演説で、「社会主義強国建設に向けた大胆かつスケールの大きな作戦を果敢に展開していく」と述べたと、朝鮮中央通信が24日付で報じた。同通信によると、金委員長は、「これまで行ったことは始まりにすぎず、党中央は人民のための多くの新たな事業を構想している」と強調した。

金委員長が言及した「大胆かつスケールの大きな作戦」をめぐって対話への復帰を推測する意見もあるが、既存のミサイル発射とは異なるさらなる軍事挑発を強行するという観測も流れている。一部では、北朝鮮が8月に具体的な実行計画まで公開したものの実行できなかったグアム攻撃計画や、先月発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星(ファソン)15」を正常な角度で発射するシナリオも提起している。しかし、党内部の規律引き締めと見るべきというのが大半の意見だ。大統領府も、「発言の真意と今後の計画については見守らなければならない」と慎重な反応を示した。

国際社会の超強硬制裁の中で金委員長が選んだ生存策は、内部への「ムチ」だった。朝鮮中央通信は同日、原稿用紙60枚にのぼる金委員長の演説を掲載し、党に対する忠誠を強調する思想戦を繰り広げた。社会の規律を引き締め、外部の圧力に対抗するという考えがうかがえる。北朝鮮に対する「石油制裁」を強化する国連安保理の新たな制裁決議案2397号の通過と相まって、金委員長の演説は注目を引いた。金委員長は23日、「党細胞委員長が先鋒に立って、広範な群衆を呼び起こし、団結した力で闘争してこそ、敵のいかなる挑発も制裁策動も退けることができる。この世の中でやり遂げられないことはなくなるだろう」と強調した。

 

北朝鮮は5年ぶりに開催された細胞委員長(下級幹部)大会で、党の規律を正すことに集中した。特に、外勢の文化浸透について繰り返し警告した。金委員長は、「米帝と敵対勢力が我が共和国に対する侵略策動と制裁圧殺策動を前例なく強化し、我が国の内部に不健全かつ異色な思想毒素を広めている」と非難した。そして、「全党のすべての党組織と党の人々が自分の部門、自分の単位で非社会主義的現象を根絶する殲滅戦を強力に展開しなければならない」とし、勤労団体組織を活用した取り締まりと検閲を指示した。

 

司法的措置を前面に掲げた大々的な粛清事業も示唆した。金委員長は、「法機関では、非社会主義的な現状の些細な要素についても、階級的に鋭く対し、社会主義強国の建設を阻害して害毒的作用をする危険な行為に対しては、強い行政的、法的制裁を加えなければならない」と強調した。

一方、北朝鮮は24日、外務省報道官声明を通じて、「無駄な制裁で核武力完成の歴史的大業を阻止できると考えるなら、この上ない誤算だ。自衛的な核抑止力を粘り強く固めていく」と強弁した。



申나리 journari@donga.com · 孫孝珠 hjson@donga.com