「私たちも全く知らない人物だ。伝えられていることはほとんどない」
北朝鮮アイスホッケー女子チームの選手12人を率いて韓国入りしたパク・チョルホ監督(49)に対する大韓アイスホッケー協会関係者の話だ。
ベールに包まれた人物だが、パク監督は昨年に江陵(カンルン)で行われた国際アイスホッケー連盟(IIHF)世界選手権ディビジョンⅡグループA(4部リーグ)で、北朝鮮チームのスタッフとして来韓した。当時、北朝鮮チームはリ・ウォンソン監督が指揮した。また、2人のコーチがリ監督を補佐した。パク監督はコーチングスタッフではなくチームスタッフの一員だった。監督やコーチではないため、注目されることはなかった。
北朝鮮が12人の選手とともにパク監督を送り込んだのは、20日に国際オリンピック委員会(IOC)が開いた「平昌(ピョンチャン)会議」による。当時、韓国と北朝鮮、IOCは、合同チームに12人の北朝鮮選手のほかに役員(Official)1人を派遣することで合意した。監督の肩書だが、実際は役員に近い。韓国のマリー監督が選手団の運営の全権を握る中、パク監督は北朝鮮選手の意見を代弁する役割をすると見える。
合同チームに参加する12人の北朝鮮選手は皆、昨年の江陵世界選手権に出場したメンバーだ。ゴールキーパー(GK)1人、攻撃9人、守備2人で構成された。このうち攻撃のチョン・スヒョンは世界選手権で北朝鮮選手の中で最多ポイントの4ポイント(2ゴール、2アシスト)を記録した。キム・ウンヒャンが3ポイントで後に続いた。
当初、マリー監督は、「北朝鮮選手の中で守備2人と攻撃1人が役に立つだろう」と明らかにした。しかし、北朝鮮は守備よりも攻撃陣を中心に選手団を構成し、マリー監督の構想が難しくなりそうだ。マリー監督がチームに役立つ選手に挙げたウォン・チョルスンとキム・ノングム(以上守備選手)、パク・ソンヨン(攻撃選手)は代表チームに選ばれなかった。
△北朝鮮選手名簿:リ・ボム(GK)、キム・ウンジョン、リョ・ソンヒ、キム・ヒャンミ、チョン・スヒョン、チェ・ウンギョン、ファン・ソルギョン、ジン・オク、キム・ウンヒャン、チェ・ジョンヒ(以上攻撃)、ファン・チュングム、リュ・スジョン(以上守備)。
李憲宰 uni@donga.com · 鄭允喆 trigger@donga.com