29日、平昌(ピョンチャン)冬季五輪の参加申請を締め切った結果、計92ヵ国2925人の選手の登録が集計された。参加国と選手の規模では冬季五輪史上最大の規模だ。4年前のソチ五輪よりも4ヵ国67人増えた。五輪を機に安倍晋三首相やペンス米副大統領、グテーレス国連事務総長など首脳級外賓26人も韓国を訪れる。
大統領府が29日に発表した首脳級訪韓要人の面々を見ると、当初の期待には及ばない水準だ。中国の習近平国家主席が閉会式に出席する可能性がまだあるというが、米・中・日・露4強の首脳では安倍首相しか出席が決定していない。さらに北朝鮮の五輪参加を機に南北対話にすべて視線が集まり、北朝鮮の高官級代表が誰なのかが最大の関心事になった。少なくとも外交的関心では、平昌五輪はまるで北朝鮮が主導するような形になったのが事実だ。
特に、北朝鮮が五輪開会前日に合わせて軍事パレードを準備し、南北合同入場と合同チームの構成、文化イベントに期待を集めた「平和五輪」のイメージは大きく傷ついた。今の南北対話の基調を米朝対話につなげるという韓国政府の「平昌以後」の外交構想も揺れることになった。何より国民統合と自負心高揚の契機にならなければならない平昌五輪が政府の「対北低姿勢」をめぐる韓国社会内部の論議一色になったことは残念だ。
しかし、このような論議にもかかわらず、韓国が開催する五輪の成功は韓国国民にかかっていることを忘れてはならない。平昌の成功は、韓国の国家ブランドを世界的に大いに高める契機になるだろう。世界の人々は韓国の発展ぶりと文化、環境、そして韓国人の表情まで全てを見て感じて帰国する。欠陥のない安全な五輪を越えて細心の配慮と笑みで世界的なスポーツの祭典を主管する主人としての力量を見せなければならない。開幕まであと10日だ。