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雪と氷の上で繰り広げられる17日間の平昌叙事詩

雪と氷の上で繰り広げられる17日間の平昌叙事詩

Posted February. 08, 2018 08:53,   

Updated February. 08, 2018 08:53

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冬季五輪の新たな歴史が開かれる。世界の若者よ。思う存分駆けよ。まぶしいほど清明な白頭山脈の冬空に向かって高くそびえよ。若者の魂のように透明で純白な平昌(ピョンチャン)で。あなたたちの美しい挑戦と和合の合唱が胸の中の酷寒を溶かし、世界は「一つになった情熱(Passion Connected)」で熱くなるだろう。

平昌冬季五輪が9日午後8時の開会式を皮切りに17日間の熱戦に入る。30年ぶりに私たちの手で一つ一つ準備して開く五輪だ。30年前、私たちは朝鮮戦争の廃虚から立ち上がって成し遂げた経済成長を土台に、1987年6月の抗争で実を結んだ民主化の祝砲を鳴らし、五輪を成功裏に行った。8日、米紙ニューヨーク・タイムズは、88ソウル五輪後の南北の30年を比較し、「韓国は軍事独裁を終わらせて世界への扉を開き、世界で最も速いスピードで成長した。一方、北朝鮮は孤立した独裁体制の中で200万人が死亡した大飢饉に耐えなければならず、外の世界への扉を閉め、核兵器開発をして『国際社会の浮浪児』になった」と書いた。

そうだ。ソウル五輪後、私たちは中進国から先進国の敷居まで一気に駆け上がった。通貨・金融危機など多くの峠を経たが、未来の成長動力の不在などで新たな跳躍の勢いを欲するときになった。内部的には理念・世代・地域間の葛藤が依然としてあり、北朝鮮の核危機で韓半島に暗雲が立ち込めている。最後まで北朝鮮が参加するなかどうかや南北合同チーム問題などでスポーツの祭典という五輪の本質が後回しにされ、政争の道具になってしまったことは残念だ。

しかし、開会式を目前にして二転三起の末、平昌誘致に成功した2011年のあの日の感激と期待、約束を再び噛みしめる。ソウル五輪が小さい分断国「KOREA」のグローバル舞台に進入する跳躍台だったように、平昌五輪が韓国の先進国入りを告げ、国民統合の踏み台になることは当時の期待だった。私たちは、冬季スポーツの不毛地に相違ない国で無から有を創造するように大会の基盤施設を準備した。ソウル五輪が「半五輪」の弊害を克服し、東西両陣営が皆参加して五輪史の新起源と記録されたように、平昌五輪も92ヵ国から2925人の選手が参加して冬季五輪史上最大規模になった。大韓民国は、夏・冬季五輪、サッカーW杯、世界陸上選手権大会の世界4大スポーツイベントをすべて開催した世界5番目の国家になった。

平昌五輪が誘発する直接的な経済効果は29兆ウォンにのぼると推定される。むろん、開催国が期待するより大きな効果は、国家ブランドの向上と社会全般のグレードアップ、和合とプライドの高揚などだろう。その成否はこの17日間にかかった。今や理念・階層・世代間の意見の違いは置いて、心を一つにして五輪を楽しみ声援を送ろう。世界の美しい若者が一堂に会してフェアプレイの精神で競い、挑戦して作り出す脚本のない感動のドラマ、白雪の叙事詩が始まった。