収賄の罪で実刑を言い渡され、7日に収監されたブラジルのルーラ元大統領が、監獄の中でも依然として大統領選候補支持率1位となった。15日、ブラジルの世論調査会社「データフォルファ」の調査によると、ルーラ氏は、大統領選候補支持率調査で最多の31%の支持を受けた。1月の調査の時より6ポイント下がったが、2位の候補(15%)よりも2倍も高い。
ルーラ氏は、政府契約の受注を助ける見返りに大手建設会社から高級マンションを受け取ったほか、資金洗浄などの容疑で懲役12年1ヵ月の刑を宣告されたため、10月の大統領選には出馬できない。
高い人気の秘訣は成長と分配という二兎を同時に追い、左右陣営の幅広い支持を受けたためだ。在任期間、1人当たりの国民所得は20%以上増え、2千万人が極貧から脱した。2014年のワールドカップや16年の五輪誘致にも成功した。
このような業績は、ルーラ氏の在任中、国際景気の好況で原材料の価格が上昇したことによる。しかし、08年の米国発の金融危機の影響で原材料の価格が暴落すると、ブラジルは大きな打撃を受けた。ルーラ氏の後任のルセフ前大統領は、福祉予算を大幅に削減する強力な緊縮政策で不評を買った。再び貧しくなった多くの国民は、ルーラ氏が執権すれば過去の繁栄が蘇ると期待している。
周成河 zsh75@donga.com