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青年の基準

Posted April. 17, 2018 08:10,   

Updated April. 17, 2018 08:10

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作家の崔仁浩(チェ・インホ)は連作小説「家族」を月刊「泉」に1975年から34年6ヶ月間連載した。彼が29歳から64歳まで、自分の家の些細な日常を描いた作品だ。年々年取っていく父親の目に映った様々なエピソードを通じて、家族や社会の様々な変化像を垣間見ることができる。その一つが、「30代小説家の家長」である自分のアイデンティティを「中年」と規定して生きていく姿ではないかと思う。

◆先の世代は精神的にも社会経済的にも、今の世代よりはるかに早熟で大人びていたのだろうか。医学の発達のおかげで、以前の同じ年齢に比べて生物学的により若くなったのだろうか。最近の30代の中で自分を「中年」だと思う人はほとんどいないはずだ。世間では、20代と30代をひっくるめて、青年世代と呼ぶ。人口衝撃が経済に及ぼす影響を分析した「韓国が消滅する」の著者チョン・ヨンス漢陽(ハンヤン)大学教授は、10~39歳を青年、40~69歳を中年、70歳以上を高齢に分類すべきだと提案した。

◆いざ青年向け政策を打ち出す政府省庁と地方自治体が定めた青年の基準は、ゴム紐のように伸び縮みしている。先月、政府が発表した青年雇用対策においての青年は15~34歳を指す。統計庁と雇用部の基準によると、15~29歳以下を青年という。青年起業対策として示された租税特例制限法の税金減免対象は15~34歳だが、中小企業起業支援法の支援対象は39歳までに伸びる。自治体条例はもっとわけがわからない。城南市(ソンナムシ)は19~24歳、全羅南道康津郡(チョンラナムド・カンジングン)は19~55歳に定めた。

◆青年の定義はまちまちなのに、限られた予算で、てんでばらばらに打ち出される青年政策が、果たしてどれほど大きな効果を得られるか分からない。一方、高齢者の基準は1964年に65歳に定められたままだ。ここで文在寅(ムン・ジェイン)政府は5060世代を新中年と規定し、彼らにもカスタム雇用支援政策を約束した。青年も新中年も老人も適切にケアしたいという政府の抱負は褒めるべきことだが、実現性が問題だ。