急進展の米朝直談判、「完全な非核化」に向けた速戦即決の時間表を示すべきだ
Posted April. 30, 2018 08:39,
Updated April. 30, 2018 08:39
急進展の米朝直談判、「完全な非核化」に向けた速戦即決の時間表を示すべきだ.
April. 30, 2018 08:39.
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トランプ米大統領が28日(現地時間)、「北朝鮮との会談が3、4週内に開かれそうだ」とし、米朝首脳会談が来月中に開かれることを予告した。これまで示してきた「5月末~6月初め」から2、3週ほど繰り上げられた形だ。これに先立ち、トランプ大統領は文在寅(ムン・ジェイン)大統領との通話で、南北首脳会談のモメンタムを維持するため、米朝会談をできるだけ早急に開催するべきであるということで意見が一致したと、韓国大統領府が伝えた。韓米の両首脳は、前例のない75分にわたる長時間通話をし、2、3ヵ所の米朝会談の開催地の長短所についても意見を交換したという。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は27日の南北首脳会談で、来月中に豊渓里(プンゲリ)の核実験場を閉鎖する方針を表明し、その際韓米両国の専門家とジャーナリストを招待する考えを示したことを、大統領府が昨日明らかにした。金正恩氏は、「来て見れば分かると思うが、既存の施設より大きい2つの坑道がさらに存在し、非常に健在だ」と言い、単なるショーでないことを強調しつぁという。また、「我々と対話をしてみれば、私が米国に核を撃ち込んだりする人間でないことが分かるだろう。信頼を築いて終戦と不可侵を約束すれば、我々が核を持って苦しい思いをする理由がない」と述べ、米国との対話に意欲を示した。27日の「板門店(パンムンジョム)宣言」が発表されると、南北、米朝間の動きは急流に乗ったようだ。宣言とは言え、「完全な非核化を通じた核のない韓半島の実現」が明記されたことについて、米国はじめ国際社会が意味ある第一とを踏み出したを評価し、北朝鮮核問題の解決への期待をさらに高めた。その意味で、板門店首脳会談は、米朝首脳会談さらに韓半島和平に向けた道のりは順調な出だしを予告したと評価できる。板門店での出来すぎたイベントと南北首脳のパフォーマンスを見ながら、一部では重要な非核化を巡る合意がすでに水面下でなされていながら、米朝首脳同士のイベントのために公開していないのではないかという見方も出ている。とくに金正恩氏が世界に示した姿は、非核化への本気度を巡る疑問を一定部分解消させた。金正恩氏が公式合意の他にも文大統領に核実験場閉鎖の公開など、より明確に約束履行への意志を示し、北朝鮮の公式メディアも板門店宣言の「非核化」合意の文言を住民たちにそのまま伝えたことも、まずは肯定的に受け止められている。しかし、少なくとも非核化問題を巡っては、板門店会談は米朝会談への道しるべだった。非核化の方法や手続き、時間を決めるロードマップの完成は、米朝首脳に委ねられた難しい課題だ。北朝鮮が「完全な非核化」をうたったとは言え、米国が要求している「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」の考え方と一致しているのかは疑問だ。金正恩の「段階的、同時的な非核化」とトランプ大統領のビックバン式の一括妥結の解決方法との間隙も依然として残っている。とくに1、2年内に速戦即決で非核化を完了することを望む米国の期待に、北朝鮮がどれだけ応じるかは、今後の成り行きを見守らなければならない。さらに北朝鮮が非核化の見返りとして示した請求書も、まだ全容が明らかでない状況だ。金正恩氏が文大統領に、今後の米朝対話に意欲を示し、信頼構築と終戦・不可侵に言及したとは言うものの、依然として具体的な要求条件は公開されていない。その内容が具体的にどういうものかによって米朝交渉の進退が決まるだろう。過去の北朝鮮核を巡る交渉で、また合意に署名した後に、いつもそうだったように北朝鮮は千変万化する交渉術で相手を困惑させてきた。金正恩氏の変身をただ楽観的に受け止めるわけにはいかない理由だ。非核化へのロードマップの完成は米朝首脳会談に委ねられたが、これは米朝間の問題だけに止まらない。韓国の運命を左右する問題で、中国、日本、ロシアなど周辺国も敏感な利害関係を考えさせる事案だ。直ちに韓国の安保と韓米同盟の地位の変化がもたらす余波は少なくないだろう。マティス米国防長官はは、平和協定が締結されれば在韓米軍を継続して駐留させるかどうかの問題も今後の交渉で議論できると述べた。非常な警戒心とともに韓米間の緊密な連携の重要性をさらに思い起こさせる発言と言わざるを得ない。板門店宣言には南北関係の発展と軍事的な緊張緩和に向けた合意が盛り沢山含まれた。これらの合意を具体化するための南北高官級、将官級会談も来月中に開催される予定だ。だが、そこで南北が取り上げる内容は、非核化交渉と切り離して進められるものは何一つない。もちろん、韓国政府も急がないとは思うが、南北関係の急進展が、ややもすれば北朝鮮の非核化より先走ったり、北朝鮮制裁や圧力のための国際連携を乱すような形で映ってはならないだろう。文大統領は、今回の会談の成果をもとに米朝首脳会談に先立って開かれる韓中日首脳会議とワシントンでの韓米首脳会談を通じて、韓半島非核化に向けたパズルを完成させる外交戦の主役を務めることになった。南北首脳会談が終わるや否や米国をはじめ周辺国首脳と相次いで通話し、会談結果を伝え、今後の強調を求めた。新しい北東アジアの秩序を作るための正直な仲介者から一歩進む、創意的外交を主導する真摯な交渉家の役割を全うしてもらいたい。
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トランプ米大統領が28日(現地時間)、「北朝鮮との会談が3、4週内に開かれそうだ」とし、米朝首脳会談が来月中に開かれることを予告した。これまで示してきた「5月末~6月初め」から2、3週ほど繰り上げられた形だ。これに先立ち、トランプ大統領は文在寅(ムン・ジェイン)大統領との通話で、南北首脳会談のモメンタムを維持するため、米朝会談をできるだけ早急に開催するべきであるということで意見が一致したと、韓国大統領府が伝えた。韓米の両首脳は、前例のない75分にわたる長時間通話をし、2、3ヵ所の米朝会談の開催地の長短所についても意見を交換したという。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は27日の南北首脳会談で、来月中に豊渓里(プンゲリ)の核実験場を閉鎖する方針を表明し、その際韓米両国の専門家とジャーナリストを招待する考えを示したことを、大統領府が昨日明らかにした。金正恩氏は、「来て見れば分かると思うが、既存の施設より大きい2つの坑道がさらに存在し、非常に健在だ」と言い、単なるショーでないことを強調しつぁという。また、「我々と対話をしてみれば、私が米国に核を撃ち込んだりする人間でないことが分かるだろう。信頼を築いて終戦と不可侵を約束すれば、我々が核を持って苦しい思いをする理由がない」と述べ、米国との対話に意欲を示した。
27日の「板門店(パンムンジョム)宣言」が発表されると、南北、米朝間の動きは急流に乗ったようだ。宣言とは言え、「完全な非核化を通じた核のない韓半島の実現」が明記されたことについて、米国はじめ国際社会が意味ある第一とを踏み出したを評価し、北朝鮮核問題の解決への期待をさらに高めた。その意味で、板門店首脳会談は、米朝首脳会談さらに韓半島和平に向けた道のりは順調な出だしを予告したと評価できる。
板門店での出来すぎたイベントと南北首脳のパフォーマンスを見ながら、一部では重要な非核化を巡る合意がすでに水面下でなされていながら、米朝首脳同士のイベントのために公開していないのではないかという見方も出ている。とくに金正恩氏が世界に示した姿は、非核化への本気度を巡る疑問を一定部分解消させた。金正恩氏が公式合意の他にも文大統領に核実験場閉鎖の公開など、より明確に約束履行への意志を示し、北朝鮮の公式メディアも板門店宣言の「非核化」合意の文言を住民たちにそのまま伝えたことも、まずは肯定的に受け止められている。
しかし、少なくとも非核化問題を巡っては、板門店会談は米朝会談への道しるべだった。非核化の方法や手続き、時間を決めるロードマップの完成は、米朝首脳に委ねられた難しい課題だ。北朝鮮が「完全な非核化」をうたったとは言え、米国が要求している「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」の考え方と一致しているのかは疑問だ。金正恩の「段階的、同時的な非核化」とトランプ大統領のビックバン式の一括妥結の解決方法との間隙も依然として残っている。とくに1、2年内に速戦即決で非核化を完了することを望む米国の期待に、北朝鮮がどれだけ応じるかは、今後の成り行きを見守らなければならない。
さらに北朝鮮が非核化の見返りとして示した請求書も、まだ全容が明らかでない状況だ。金正恩氏が文大統領に、今後の米朝対話に意欲を示し、信頼構築と終戦・不可侵に言及したとは言うものの、依然として具体的な要求条件は公開されていない。その内容が具体的にどういうものかによって米朝交渉の進退が決まるだろう。過去の北朝鮮核を巡る交渉で、また合意に署名した後に、いつもそうだったように北朝鮮は千変万化する交渉術で相手を困惑させてきた。金正恩氏の変身をただ楽観的に受け止めるわけにはいかない理由だ。
非核化へのロードマップの完成は米朝首脳会談に委ねられたが、これは米朝間の問題だけに止まらない。韓国の運命を左右する問題で、中国、日本、ロシアなど周辺国も敏感な利害関係を考えさせる事案だ。直ちに韓国の安保と韓米同盟の地位の変化がもたらす余波は少なくないだろう。マティス米国防長官はは、平和協定が締結されれば在韓米軍を継続して駐留させるかどうかの問題も今後の交渉で議論できると述べた。非常な警戒心とともに韓米間の緊密な連携の重要性をさらに思い起こさせる発言と言わざるを得ない。
板門店宣言には南北関係の発展と軍事的な緊張緩和に向けた合意が盛り沢山含まれた。これらの合意を具体化するための南北高官級、将官級会談も来月中に開催される予定だ。だが、そこで南北が取り上げる内容は、非核化交渉と切り離して進められるものは何一つない。もちろん、韓国政府も急がないとは思うが、南北関係の急進展が、ややもすれば北朝鮮の非核化より先走ったり、北朝鮮制裁や圧力のための国際連携を乱すような形で映ってはならないだろう。
文大統領は、今回の会談の成果をもとに米朝首脳会談に先立って開かれる韓中日首脳会議とワシントンでの韓米首脳会談を通じて、韓半島非核化に向けたパズルを完成させる外交戦の主役を務めることになった。南北首脳会談が終わるや否や米国をはじめ周辺国首脳と相次いで通話し、会談結果を伝え、今後の強調を求めた。新しい北東アジアの秩序を作るための正直な仲介者から一歩進む、創意的外交を主導する真摯な交渉家の役割を全うしてもらいたい。
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