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「銀行考試」

Posted May. 15, 2018 08:47,   

Updated May. 15, 2018 08:47

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「地下鉄でゴルフクラブを売るには?」「西海(ソヘ)大橋を漢江(ハンガン)に移すためには?」。2000年代初頭、銀行就職面接に突拍子もない質問が登場した。今は「古典」となったインタビューの質問だが、当時、金融圏就職活動者たちは少なからず当惑した。業種の特性上、保守的文化を持つ銀行圏の面接としてはユニークな質問だったからだ。銀行圏は1990年代半ばから、採用で模範生よりは利子収益以上を稼ぐ「営業マン」を選び出そうと苦労した。「銀行考試」と呼ばれた筆記試験も次々と廃止された。営業は成績順ではないという判断だった。

◆この10数年間の「開かれた公開採用」も話題となった。政権ごとに名前は違っていたが、スペックをみないブラインド採用を強調したうえ、銀行の生存戦略でもあった。学歴、専攻、英語点数のような画一的基準では、金融環境の変化に応じた適合型人材を選ぶのが難しかった。自然に銀行の公開採用で法学部と商業経済学部出身の強固な壁も崩れた。昨年の公開採用で、新韓(シンハン)銀行は200人のうち30%を、ウリィ銀行は150人のうち20%を理工系出身で埋めた。

◆ウリィ銀行が今年上半期の公開採用から筆記試験を復活させた。面接だけで行員を選ぶと言って、筆記試験を廃止してから11年ぶりのことだ。先月28日に行われた筆記試験では、「経済トリレンマ(trilemma・三重苦)」、「外貨保有の種類」など、専門知識を問う問題が多数出題された。これから銀行圏の採用では、このような筆記試験が全面的に復活する予定である。昨年から浮き彫りになった採用不正に苦しんでいる銀行圏の苦肉の策と言える。

◆公正社会の表象のように思っていた「ブラインド採用」が、かえって採用不正の中心と名指された現実は皮肉である。だからといって請託是非を遮断するために、複数選択肢の筆記試験を復活しなければならない銀行圏も気に入らないだろう。試験点数の高い人材が必ずしも業務遂行能力が優れたものではないことを、誰よりもよく知っているからだ。何よりも採用不正の影響で、ただでさえ「針の穴」を通らなければならない就活者の負担ばかりが増えるような気がして残念だ。