弱り目に祟り目か。ケガ人が続出し頭を悩ませている申台龍(シン・テヨン)号にまたも悲報が舞い込んだ。ロシア・ワールドカップ(W杯)韓国代表メンバーに選出された権昶勲(クォン・チャンフン=24、ディジョンFCO)までケガをしたのだ。
20日、フランスのディジョン・スタッド・ガストン・ジェラールで行われたアンジェとのリーグ最終戦で、FWとして出場した権昶勲は後半31分、ピッチに倒れた。チーム同僚のタヴァレスが決勝ゴール(後半35分)を決めた直後のことだった。試合中にボールを争う中で何度も倒れた権昶勲は、その後足を引きずりながらスタッフに支えられて競技場を去った。所属クラブのディジョンは試合終了後(2-1の勝利)に、ホームページを通じて、権昶勲のケガについて発表した。診断結果を待たなければならないが、「アキレス腱断裂」と見られるとし、「W杯に出れないだろう」とコメントした。
アキレス腱断裂が事実なら、権昶勲のW出場は事実上不可能になる。かかとの骨に付着されている筋で、体の荷重を耐える上で大きな役割を果たすアキレス腱は、ケガから回復するまでに一般的に10週以上がかかるとされている。権昶勲は21日に代表チームに招集される予定だった。
権昶勲のケガは、最近主力選手たちが負傷で外されている代表チームにも衝撃的な話だ。すでに中央DFのキム・ミンジェ(22=全北)とウィンガーの廉基勲(ヨム・ギフン=35、水原)をケガで失った申台龍号だ。サイドDFキム・ジンス(26=全北)は代表メンバーには名を連ねているが、まだケガからリハビリをしている状況だ。
W杯まであと1ヵ月を切っている中、守備力の強化に重点を置こうとした申台龍監督の頭の中は複雑になった。最近欧州リーグで得点感覚を発揮し、孫興民(ソン・フンミン=26、トッテナム・ホットスパー)と組んで攻撃の活路を開いてくれることを期待していた権昶勲だったため、代替メンバーを探すのは容易でことではない。権昶勲は、今シーズンのフランスリーグで大活躍(リーグ11得点)、韓国代表チームの攻撃をけん引する選手として高い評価を受けてきた。しかも、サイド攻撃要員の李根鎬(イ・グンホ=33、江原)も19日に軽いとは言え、ケガをして管理を必要とされているという。
大韓サッカー協会の関係者は、「権昶勲のケガの詳細については把握中だ」とし、「ケガは突然襲うものとは言え、今回ほど戸惑いを覚えたことはない」と言い、複雑な心境を語った。
金在亨 monami@donga.com