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[社説]米「2年半以内の重大な核軍縮」、曖昧な北非核化のタイムテーブル

[社説]米「2年半以内の重大な核軍縮」、曖昧な北非核化のタイムテーブル

Posted June. 15, 2018 09:24,   

Updated June. 15, 2018 09:24

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6・12米朝首脳会談の結果を説明するために訪韓したポンペオ米国務長官は14日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会って、「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長もとても早く、そして大きく何かを成し遂げたいと考えている」と伝えた。これに先立ちポンペオ氏は、トランプ氏の任期内、すなわち今後2年半以内に重大な軍備縮小(major disarmament)を望むと明らかにした。トランプ政権高官の口から初めて出た非核化のタイムテーブルだ。

ポンペオ氏が明らかにした「重大な軍備縮小」が具体的にどのような措置を意味するかは明確でない。記者が「重大な軍備縮小」という表現を繰り返し確認し、「そうだ。そのような何かが成されることを願う」と述べた。正恩氏がシンガポールで「世界は『重大な変化(major change)』を目の当たりにすることになるだろう」と予告したこととも無関係ではないだろう。核弾頭と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の海外搬出といった大胆な初期履行(front-loading)を指すかもしれない。しかし、核兵器や核物質、施設、能力などすべての核の「完全な非核化」には及ばないことは明らかに見える。

 

トランプ政権はこれまで迅速な一括(all-in-one)履行を強調してきた。そのため米朝の非核化タイムテーブルは「6ヵ月以内の核搬出、続いて2年以内の核廃棄完了」になるという観測が一般的だった。しかし、米朝首脳会談を機に「かなりの時間がかかる非核化」に、さらに北朝鮮が主張する「段階的同時行動」原則に近づいたのだ。北朝鮮の非核化に必要な技術的履行の時間と米国の北朝鮮に対する安全保証に必要な立法手続きの時間まで考慮した現実的なアプローチと見ることもできる。しかし、結果的に完全な非核化の期間はおおいに遅くなった。

こうなると、米国が自国の当面の脅威であるICBMの廃棄に集中して非核化の完了は後回しにするという疑念が大きくなるほかない。ポンペオ氏は、「対北制裁は完全な非核化が検証されるまで解除されない」とし、北朝鮮が非核化を早期に実施することを期待した。しかし、期限も定めず北朝鮮に任せることはできない。文大統領は「戦争と核、長距離ミサイルの脅威から脱しただけでも大きな価値がある」と述べたが、完全な非核化がなければ、私たちはただ核を頭に載せて暮らさなければならない。目を見開いて米朝の後続交渉に注目する理由だ。


イ・チョルヒ記者 klimt@donga.com