「ロシアと韓国がともに善戦して準決勝あたりで対戦することを期待している」
21日から2泊4日の日程でロシアを国賓訪問する文在寅(ムン・ジェイン)大統領がロシア・ワールドカップ(W杯)に出場する韓国代表を現場で応援する。現職大統領が海外開催のW杯を現場で観戦しながら応援するのは初めて。
文大統領はロシア訪問最後の日程で、24日午前0時(韓国時間)にロストフナドヌで行われる韓国対メキシコのグループリーグF組第2戦を観戦する。文大統領は20日、ロシア・メディアとの合同会見に臨み、「韓国は(スウェーデンとの)初戦で敗れたので、次のメキシコ戦の勝利への期待が大変高い」とし、「ロシアと韓国がともに善戦することを期待する」と話した。
文大統領のロシア訪問を受けて、ロシア現地では応援団の構成が進められている。メキシコの大規模応援団に対抗して、太極(テグク)戦士たちがひるまないように励ましたいと意気込んでいる。駐ロシア韓国大使館によると、モスクワ在住韓国人100人あまりは応援団を組織し、ロストフナドヌに向かう予定だという。ロストフナドヌには宣教師のほかに韓国系や韓国人が殆ど住んでいない。クォン・スンゴン橋民応援会長(中小企業協議会会長)は、「人数は多くないけど、韓国から来たアリラン応援団とともに力いっぱい韓国の勝利を応援したい」と話した。
韓国大統領が韓国代表のW杯試合を観戦するのは、2002年韓日W杯の金大中(キム・デジュン)大統領依頼16年ぶりだ。4強入りを果たした同大会で、金大統領は韓国代表が出場した4試合を全て観戦した。とくにグループリーグ突破を決めたポルトガル戦で勝利した後、ドレッシングルームを訪ねて直接代表選手たちを励ました。
この他にもサッカーと深い縁を結んでいる歴代の大統領は少なくない。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は大統領選で当選した直後の2003年4月16日、ソウルW杯競技場で行われた韓日戦を観戦した。当時、試合開始前に一人ひとりの選手たちと握手をして励ました。
朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領はサッカーマニアと言われるほどだった。朴元大統領は「朴大統領カップアジアサッカー大会」(パックス杯)という国際大会を創設し、開幕戦では始球式を行った。1966年のイングランドW杯で北朝鮮がイタリアを1-0で破って準々決勝に進出したことに刺激を受けて創設した大会だという。
陸軍士官学校時代にサッカー部主将を務め、GKとして活躍した全氏は前触れなしに突然競技場を訪れて韓国代表の試合を観戦することもあった。5度も代表監督を務めた朴鍾煥(パク・ジョンファン)氏(アマチュアチーム「驪州世宗チーム」の総監督)は、「多かったときは月1、2度も大統領府に呼ばれてサッカーを話を聞かれた。サッカーに関する知識は、並みの専門家以上だった」と振り返った。
梁鍾久 yjongk@donga.com · 李憲宰 uni@donga.com