「毎日朝刊を読むことは、現実主義者の朝の祈りである」。ドイツの哲学者ヘーゲルの言葉である。現実を映す鏡として、新聞ほどよいものはないという意味だろう。19世紀の哲学の巨匠だけでなく、21世紀を牛耳っている各界の大物たちも、紙新聞と一緒に一日を始める。
◆「オマハの賢人」と呼ばれる億万長者のウォーレン・バフェットは、毎朝ウォールストリートジャーナル、フィナンシャルタイムズ、ニューヨークタイムズとオマハの地元紙など6つの新聞を閲読する。バラク・オバマ大統領の在任当時、ホワイトハウスでの初日課は、ニューヨークタイムズ、ウォールストリートジャーナル、ワシントンポストを読むことだった。スターバックスの最高経営責任者であるハワード・シュルツも「朝5時起床→コーヒー→新聞を読む」の日常を20年間続けている。
◆新聞は政治やビジネスを超えて学習の有用な道しるべになることもある。27日、日本文部省が発表した青少年の学力調査で、新聞を読む児童生徒は、そうでない子供より勉強が上手なことが明らかになった。新聞を読む習慣と学習の達成度との密接な相関関係は、国内でも調査されたことがある。4年前、韓国職業能力開発院の「新聞を読むことと学習の達成度及び就業を巡る調査」によると、高校時に新聞を購読した世帯の児童生徒が、そうでない場合より成績や就職率で上回った。新聞にどのような勉強のコツが隠されているのだろうか?
◆青少年たちは新聞に接する中で、読み書きの能力を育て、時事常識までおまけで手にする。成績向上とは別に、新聞を通じて社会への関心と未来への好奇心を育てることができる。子供の学習不振が悩みである親なら、今日からでも新聞を読むお手本を示しながら、子供たちが新聞と友達になるよう導いてあげればいいだろう。筆者は、中高生の甥たちに会うたびに小言を言う。時間が足りなければ、紙面全体の見出しだけでも一通り目を通すべきだと。この習慣だけが身についていても、今後の人生が変わるだろうと。仲間かばいと叱れるかもしれないが、児童生徒たちに新聞を読む習慣を植え付けることは、いくら強調してもしすぎることはない。今日の世界を読む鋭い目を育てる最高の学校、明日の世界に備える最良の教材は、ほかならぬ新聞であるからだ。