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「非核化の期限を設けない」と言うトランプ氏、制裁に穴があけば北朝鮮核は高度化するばかりだ

「非核化の期限を設けない」と言うトランプ氏、制裁に穴があけば北朝鮮核は高度化するばかりだ

Posted July. 19, 2018 08:16,   

Updated July. 19, 2018 08:16

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トランプ米大統領が17日、北朝鮮の非核化と関連して「非常にうまくいっている。プロセスを踏んでおり、急がない」とし、「時間制限も速度制限もない」と述べた。先月末、「オーブンから七面鳥を急いで取り出すことは良くない」と速度調節を明らかにしたのに続き、今度は「非核化の予定表」まで取り下げたのだ。こうした中、北朝鮮の非核化を平和的に迫る唯一の手段である対北制裁は、あちこちで穴があいていることが確認されている。

当初「ワンショット」、「ビッグバン」など速戦即決一括履行を主張したトランプ政権の非核化予定表は、いつのまにか期限を設けない非核化になる様相だ。トランプ氏は、「水面下では非常に肯定的なことが起きている」とし、水面下の対話が順調であることを強調するが、非核化は速度戦から長期戦に変わった。

このような変化は、トランプ政権が核交渉が難しい現実を悟ったことによる処理方式の修正かもしれない。米国の一括解決法を拒否し、逆に韓国戦争終戦宣言のような体制保証を求める北朝鮮に対して無理に押しつける場合、局面を壊す恐れがあると判断した可能性が高い。11月に中間選挙を控えたトランプ氏としては、ひとまず北朝鮮をなだめて米兵の遺骨の引き渡しという成果を得た後、適切なタイミングに非核化と体制保証のパッケージ妥結をしても遅くないという計算もあるだろう。

トランプ政権は、対北制裁の解除はないため、北朝鮮も最終的には非核化を急ぐほかないと強調する。喉が渇いた者が井戸を掘るということだ。しかし、対北制裁はあちこちで弱点が露呈している。国連の禁輸品目である北朝鮮産の石炭9千トンが、昨年10月にロシア産に化けて韓国に入っていたことが確認された。対北制裁の最前線で国際協力を促さなければならない韓国としては、話す言葉がなくなった。徹底した調査と後続措置で、韓国の対北制裁が疑い受けることがないようにしなければならない。

 

すでに、中国は対北制裁の裏口を開け、北朝鮮の非核化の心変わりを事実上、ほう助している。中国当局が最近、中朝国境地域で密貿易を行った企業関係者約10人を逮捕したというが、それだけ対北制裁に穴があいているということだ。北朝鮮産石炭を韓国に持ち込んだ船舶も中国の所有だという。このような状況で北朝鮮に非核化履行の時間を与えれば、北朝鮮の核・ミサイル能力が高度化するだけだろう。