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もう一つの「クラシック韓流」…世界で活躍する20、30代の作曲家たち

もう一つの「クラシック韓流」…世界で活躍する20、30代の作曲家たち

Posted July. 20, 2018 09:29,   

Updated July. 20, 2018 09:29

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世界に名をはせた国内奏者は少なくないが、作曲界はまだよちよち歩きの水準だ。トップクラス交響楽団の舞台に作品を上げた作曲家は、陳銀淑(チン・ウンスク)が唯一といえる。このような韓国作曲界に最近、青信号が灯った。国際感覚を備えた若い作曲家たちが、国内外舞台で活発に活躍している。

そのリーダーに、ソウル大学作曲科を卒業したシン・ドンフン(35)が挙げられる。2010年に第1回国際作曲コンクールで共同優勝後、2016年に英ロイヤル・フィル・ソサエティーが選んだ今年の作曲家に選ばれ、「第2の陳銀淑」として注目されている。名門楽団であるロンドン交響楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団アカデミーと共演するなど、目に見える活動をしている。

2014〜2016年にコリアンシンフォニーオーケストラの常駐作曲家として活動したキム・テクス(38)と、フランスの名門楽団ラジオフランス・フィルハーモニー管弦楽団が最近作品を初演したチョン・ジンウク(25)も注目される期待星だ。昨年並んで第71回ジュネーブ国際コンクール作曲部門首位と第1回バーゼル作曲コンクールで3位となったチェ・ジェヒョク(24)とチェ・ハンビョル(37)、2015年ジュネーブ国際音楽コンクール弦楽四重奏部門の作曲で2位となったイ・ソンヒョンも注目に値する。

ソウル大学作曲科の崔宇晸(チェ・ウジョン)教授は、「コンクール入賞後、オーケストラと協演する20、30代の作曲家だけで10人にのぼる」とし、「外的指標を根拠に見れば、20、30代作曲家たちの躍進は確かに目立つ」と話した。

彼らの善戦の要因は、十数年前に導入された作曲家支援制度が意味ある結果を作り出しているという分析が出ている。2006年、ソウル市響が「ソウル市響作曲マスタークラス」を導入後、韓国文化芸術委員会の「アルコ韓国創作音楽祭」、コリアンシンフォニーと国立国楽管弦楽団の常駐作曲家制度などができた。ソウル市響作曲マスタークラス出身であるシン・ドンフンは、「マスタークラスは、作曲家が自分が書いた曲の音さえ聞くことが難しい現実で、非常に貴重な機会だった。欧州で曲の委嘱を受けて活動するのに大きな下肥えとなった」と話した。

留学後学界に定着した40、50代の作曲家たちが、後輩たちの成長を導いた側面も大きい。彼らは海外情報を共有する一方で、「TIMFアンサンブル」や「音のアンサンブル」などを作って、現代音楽の裾野を広げた。2000年代半ば、韓国芸術総合学校が定着し、ソーシャルネットワークサービス(SNS)が活性化されたことで、作曲界の全体レベルが高まったという声もある。チェ・ハンビョルは、「2000年代半ばから、学生たちも海外コンクールに挑戦する空気ができた。ユーチューブやSNSで、さまざまな現代曲に接するようになったことも、能力強化に役立った」と語った。


李雪 snow@donga.com