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カフェ・ギャラリー・公演会場が一堂に…ここは「文化リゾート」

カフェ・ギャラリー・公演会場が一堂に…ここは「文化リゾート」

Posted August. 11, 2018 09:02,   

Updated August. 11, 2018 09:02

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暑いのに汗をだらだら流しながら移動する必要などない。「カフェ+飲食店+ギャラリー+公演会場+アカデミー」が一堂に集まっている複合文化空間に行けば良い。最近都心に、このような場所が、興味深い空間デザインと明確な好みで武装して、都心に続々と建設されている。「近所の文化リゾート」とも言えるところに一度入れば、半日は瞬く間に流れる。

「通行人が通り過ぎて『気軽に』入れるように設計しました」

建築家の狙いとよく合致したようだった。9日午前訪れたソウル龍山区(ヨンサング)の大使館路にある「サウンズ漢南(ハンナム)アーバンリゾート」。平日午前にも拘わらず、ミネラルウォーターを手にしたジョギング服姿の外国人女性、ベビーカーを引きながら出てきた「ラテパパ」、スーツ姿の女性などで賑わった。インスタグラムの認証写真の爆発に「ヒップスター」たちが立ち並ぶと言われる「ホットプレイス」にふさわしかった。

カカオのチョ・スヨン共同代表が立ち上げたデザイン・コンサルティング会社「JOH」が今年4月に披露した空間である。5つの建物にJOHが提案するライフスタイルや文化を丹念に盛り込んだ。建物の1、2階に出店した店舗の多くは、JOHが運営するブランドだ。韓国料理店「イルホシク」、レストラン「セカンドキッチン」、カフェ「カルテット」、書店「スチールブックス」などである。ガーナアートセンターの展示館である「カナアート漢南」、世界3大オークション会社「フィリップス」の韓国事務所、ビューティーブランド「イソップ」、眼鏡「オルオル」、花屋「ブルーニアフラワー」などもある。

建物の4つの階を丸ごと使う「スチールブックス」では、著者や有名人を招いて講演も頻繁に行う。これから前庭ともいえる中庭では、様々なジャンルの公演を披露する予定だ。

ここには家族連れの訪問客も多い。中央と2階にこじんまりとした庭があるうえ、スペースが迷路のように設計され、子供たちが好きだという。

ソウル中区退渓路(チュング・テゲロ)6街の道に位置した「ピクニック」の正門は、オープン型駐車場である。駐車場と大きなケヤキを通り過ぎて、下り坂に沿って行けば、オレンジ色の建物が現れる。1970年代に建てられた製薬会社の建物を改造した空間である。地下鉄やバスを利用する観光客の多くは、會賢(フェヒョン)駅方面の後門から入ってくる。

展示企画会社グリントが運営するピクニックの空間デザインは退屈でない。廊下、窓、家庭菜園、テラス、ルーフトップ、地下などに結合されて。アリの巣を探索するような楽しさを提供する。内部は白く改装するが、1970年代のダサいな一部の床材はそのまま生かした。地下1階〜地上4階建ての建物には、展示スペース、カフェ「ピクニック」、ソレ村から移ってきたレストラン「ゼロコンプレックス」、デザイナーの商品を販売する「キオスク×キオスク」が位置する。レストランで使う作物を栽培する家庭菜園やループトップラウンジもある。一つに繋がった細長いテーブルとシャンデリアが印象的なカフェ・ピクニックは、午後6時以降はタパスバー「バーピクニック」に変身する。

地下からループトップまで続く展示館では、10月14日まで「坂本龍一:Life、Life」が開かれる。ミュージシャンだけでなく、社会活動家である彼の姿を盛り込んだ企画展である。最上階には、坂本の音楽を聴くことができる空間を用意した。

ソウル鍾路区平倉洞(チョンノグ・ピョンチャンドン)の坂道を登ると、途中で眩しいほど白い建物が出てくる。平倉ギル339に位置する文化芸術空間「スエニョ339」だ。鐘路で生まれたキム・チャンファン氏(79)が、家族と20年以上住んでいたところだが、近所の文化のお茶の間に変わった。昨年オープンしたここでは、各地から口コミを聞いて訪れる人の名所になった。事実上1階である地下1階のカフェに入った。北漢山(プクハンサン)の裾野が広々見渡せる景色に一度、テーブル概念がなく一つに開けた内部空間に、もう一度ときめいた。スエニョは、地下1階と地上2階の計3つの階でできている。地下1階にはカフェ兼公演会場、1階には展示場、2階は貸すことのできる会合の場が設けられる。ここのシグネチャースペースは、地下1階の「すっぽりくぼんだ長方形」だ。床面より45センチ低いここでは、様々なジャンルの公演が行われる。

運営はキム氏の4人兄弟のうち、三人の娘が担当している。楽器を専攻した長女と末娘が公演を、次女は美術展示を企画する。公演は毎月最後の週に開かれ、美術企画展は頻繁に開かれる。今月はピアニスト、キム・ジェウォンが率いる「クラブM」が23日、舞台に立つ。スエニョの哲学は、「敷居の低い文化空間」。コーヒーとサンドイッチを食べに来て、格調ある芸術に出会う空間を夢見る。スペイン語で「夢、休憩」を意味するスエニョで休みながら夢を見、そのうち前向きな変化を経験するのがキム氏家族の願いだ。

ソウル龍山区漢南洞に位置している「思惟」は、何よりもコストパフォーマンスに優れている。1階で飲み物を注文すれば、衣装編集ショップである2階を除くすべての空間を利用できる。5つの階は、コンセプトがすべて異なっている。地下1階は、新しいブランドを紹介するポップアップストア兼公演会場、1階はクラブ雰囲気のカフェ、2階は衣装編集ショップ、3階はメディアアートカフェ、4階はギャラリーカフェ、5階はループトップである。

昨年8月にオープンした思惟は、展示と公演を活発に行っている。休暇の季節を迎え、8月12日まで、沖縄観光局と手を組んで「思惟沖縄」を披露する。3階のメディアアートカフェでは沖縄水族館の魚の群れが泳いでいて、4階のギャラリーカフェには関連するイメージがかかっている。