「私たち、ちょっとカップルダンスを踊ってみましょうか?」
12日(現地時間)、米ロサンゼルス(LA)で開かれた「KCON(ケイコン)」イベントで、人気K-POPグループ、トゥワイスが踊り始めると、舞台上の画面にランダムにカメラが捉えた一人の観客女性が映った。トゥワイスのメンバー一人とその観客女性が画面の両端でトゥワイスの代表曲「Cheer up」を一緒に踊ると、LAステイプルスセンターは観客の熱い歓声で埋め尽くされた。
同日、KCONの最後の舞台を飾ったWanna oneを見るために来た18歳のウブレ・グリーンさんは、「チケットの予約購入が難しかったので、公演を見られないかと心配した」とし、「力のあるフォーメーションと魅力的なルックスに魅了されて、Kポップに嵌ることになった」と話した。
11日から3日間開催された「KCON2018LA」には、9万4000人の史上最大観客が集まった。公演は事前予約座席2万5000席が1時間で完売となった。CJ・ENMが主催するKCONは、公演を中心にKビューティーとファッション、食べ物など韓国文化コンテンツを一目で見られる世界最大規模の韓流フェスティバルだ。2012年に米アーバインで始まり、米州、欧州、中東などへと地域を広げ、今まで72万8000人がKCONを通じて韓流を体験した。CJ・ENMのシン・ヒョングァン音楽コンテンツ部門長は、「KCONが世界最大の韓流フェスに成長したことで、韓国文化が米国の若者たちの間で個性豊かな文化として定着した」と説明した。
会場の隣のLAコンベンションセンターで開かれた韓国文化展示場では、観覧客がKポップが聞こえるところなら場所を選ばず踊った。ドラマだけで見ていた「韓国流メイク」を受け、サウナの体験ブースでは、白のガウンを着てタオルで「羊の頭」を作って頭に巻いたまま写真を撮った。韓国語を教える講座で、有名ユーチューバーが、「ㄱㄱ(ゴーゴー)」のように韓国の青少年たちが使う隠語を教えると、客席から爆笑がおこった。米シアトル近郊から飛行機に乗ってきたというシャノン・フェリーさん(17)は、「最初は韓国の歌が好きだったが、韓国化粧品や食べ物など、他のものにもますます興味を持ち始めた」と話した。
自力では米市場に進出するのが難しい中小企業には、現地に製品をPRできるチャンスになることもある。今年、Kコンに招待された中小企業78社は、米国の若者たちにブランドを知らせ、現地のバイヤーとの輸出商談会に参加する場面もあった。ケイコンに参加した女性用品企業の関係者は、「韓流の人気が高まり、韓国ブランドというだけで、海外客に信頼を与えることができるほどだ」とし、「KCONを通じてブランドの認知度が高まることを期待している」と語った。
ロサンゼルス=ファン・ギュラク特派員 rocku@donga.com