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パリを清掃する日本人たち

Posted August. 27, 2018 08:29,   

Updated August. 27, 2018 08:29

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4日午後4時、フランス・パリ北部の有名な観光地、モンマルトルの丘付近のアベス駅。緑のベストを着た東洋人と西洋人が集まってきた。40人ほどが、ゴミ袋と火ばさみを持ってそれぞれ周辺に散った。

1ヵ月に1回、パリに集まって街の清掃をする彼らは、日本人の稲井佳子さんが主導する市民団体「グリーンバード」のメンバーだ。団体メンバーではないが、オンラインの案内を見て参加したフランス人もある。この団体は、2007年から12年間、毎月1回パリ市内を清掃する。パリがあまりにも汚いのを見て、日本人たちが立ち上がり、メディアの報道で彼らの活動が伝えられてフランス人の参加も増えた。

 

稲井さんは「04年に初めてパリに来た時、人々がどこでもゴミを捨てるのを見てショックを受けたことが忘れられない」と話した。6月に元文化相のジャック・ラング氏はツイッターを通じて、パリのアンヌ・イダルゴ市長に、「東京に行って来るが、市長も東京で数日過ごすべきだ。東京はとても清潔な都市だ」という手紙形式のメッセージを投稿した。イダルゴ氏が、「パリをきれいにするために様々なイベントを準備している。パリ市民も公共の場所に対する認識を高めようと努めている」と述べ、論争が起こった。

4日、清掃に参加したパリ市民のオレリーさんは、「観光地はまだきれいな方だが、私が暮らす18区は本当に汚い。美しいのにとても汚い都市が恥ずかしくて、インターネットで(グリーンバードのメンバーの)活動情報を知って来た」と話した。ボランティアメンバーが清掃する姿を見た周囲の店の店員も、ほうきを持って一緒に清掃を始めた。レストランの店員のケザーラさんは、「店の前を1日に4回も清掃するのに、いつもタバコの吸殻がいっぱいだ」と話した。

24年の五輪開催地であるパリ市は、きれいな都市づくりに多くの努力をしている。毎日5036人の清掃員がパリ市内2900キロを清掃している。今年1年間のパリ市の清掃予算は5億ユーロ(約6500億ウォン)にのぼる。パリ市はアプリを作って、市民が汚い場所を通報すれば、直ちに出動して解決する。また、パリ市は町ごとに「清掃大使」を任命し、自発的な清掃の会を誘導している。

 

17日、パリで最も汚い場所の一つとされる若者たちのホットプレイス、サン・マルタン運河には、路上放尿をすれば罰金68ユーロを科すと警告文が掲示された。その横にサメの口の形をした小便器が置かれている。毎夜、酒に酔った男性の路上放尿がひどいために作った苦肉の策だ。パリ市民のクリスティーンさんは、「美しい都市パリにこのような醜いトイレが置かれてはいけない。なくさなければならない」と首を横に振った。ここで一夜に出るゴミの量は2.5トンにのぼる。


董正民 ditto@donga.com