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「丹東-平壌-ソウル-釜山を結ぶ」、中国が「一帯一路」の韓半島への拡張を初めて明示

「丹東-平壌-ソウル-釜山を結ぶ」、中国が「一帯一路」の韓半島への拡張を初めて明示

Posted September. 17, 2018 08:48,   

Updated September. 17, 2018 08:48

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中国が、中朝国境地域の遼寧省丹東を関門とし、「一帯一路」(インフラ投資などを通じた中国の海外への経済領土拡張)を韓半島に拡大する計画を初めて公開した。

遼寧省政府は最近、遼寧日報が報じた「遼寧一帯一路総合実験区の建設総体方案」で、「丹東(タントン)を関門にして韓半島内陸につなげる」と明示し、一帯一路が韓半島に拡張されることを明確にした。遼寧省政府は同案で、丹東~平壌(ピョンヤン)~ソウル~釜山(プサン)を鉄道と道路、通信網でつなぐと明らかにした。そして、この連結の性格を「南部の港に直通するもの」と説明した。一帯一路を太平洋に拡張するために釜山まで伸ばす意図を表わしたのだ。新義州(シンウィジュ)が含まれた丹東~平壌の道路建設計画も明らかにした。

また同案は、新義州と丹東の間にある鴨緑江(アプロクカン)の島、黄金坪にある中朝経済区、丹東の中朝互市貿易区を丹東内の重点開発開放実験区とともに北朝鮮との経済協力の重要な拠点にすると明示した。中央政権が適切な時期に丹東特区を建設し、遼寧省瀋陽、大連、丹東空港と北朝鮮およびロシア極東都市間の航空便の運航も強化する計画だ。丹東互市貿易区を国家間のオンライン電子商取引プラットホームで支援する計画も公開し、中朝間の電子商取引が現実になる可能性も高まっている。遼寧省政府は、「中朝両国の指導者の重要な合意をもとに北朝鮮対する協力を計画する」と明らかにし、一帯一路を韓半島に拡張する計画が習近平国家主席と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の第3回首脳会談で合意した内容であることを示唆した。

 

一帯一路を韓半島に拡張する計画は、遼寧省をハブにして中国、韓国、北朝鮮、日本、ロシア、モンゴルが協力する北東アジア経済回廊の建設と共に推進される。遼寧省政府は、「中国—ロシアーモンゴルの経済回廊と日中韓+Xモデルを融合して、6ヵ国の協力を深める北東アジア運命共同体を建設する」と明らかにした。韓半島を含む北東アジア地域の開発を遼寧省を中心に中国が主導する考えを明確にしたのだ。日中韓+Xモデルは、今年5月に中国の李克強首相が日中韓首脳会議で提案したもので、日中韓自由貿易協定(FTA)と共に他国との自由貿易協力も推進するという内容だ。

 

遼寧省政府はこのために丹東~琿春~ロシア・ウラジオストクをつなぐ鉄道の建設と丹東港からウラジオストク港をつなぐ海上通路を同時に推進すると明らかにした。横には中朝国境地域に沿って中国とロシアをつなぎ、縦には中国と韓半島をつなぐということだ。方案は、一帯一路の北東アジアの関門の地位が際立つ時期を2030年と明示し、計画を2030年までに完成することが目標であることを示唆した。習氏は12日、ウラジオストクで開かれた東方経済フォーラム演説で、米国の一方主義と対照的な「北東アジア経済圏」を主張した。一帯一路の韓半島拡張が米国との覇権競争が理由であることも排除できない。

中国の一帯一路韓半島拡張計画は、文在寅(ムン・ジェイン)政権の南北経済協力計画である韓半島新経済地図のソウル~平壌~新義州~丹東高速鉄道連結計画と重なる。外交筋は、「韓国と中国が北朝鮮のインフラ投資開発で協力する契機になり得るが、中国が新経済地図を一帯一路に吸収しようとする可能性もある」と指摘した。実際、遼寧省の鉄道連結計画など韓半島拡張計画にソウルと釜山が含まれているにもかかわらず、北朝鮮との協力だけが強調され、韓国に関しては言及されなかった。

国連安全保障理事会の制裁が維持されている状況で、制裁違反の可能性があるという指摘も出ている。香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストは、「制裁がある限り、中国はすぐに計画を推進しないだろう」と指摘した。


尹完準 zeitung@donga.com