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中国輸入品の半分にかけた米国の関税爆弾、危機に瀕する韓国製造業を襲う

中国輸入品の半分にかけた米国の関税爆弾、危機に瀕する韓国製造業を襲う

Posted September. 17, 2018 08:48,   

Updated September. 17, 2018 08:48

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いよいよ米国のトランプ政権が、世界1、2位の大国間の貿易戦争を拡大させる超大型関税爆弾のスイッチを押す気配だ。トランプ大統領が中国が米国に輸出する全体量(約5000億ドル)の40%に相当する2000億ドル分の商品について10%の追加関税を課す措置を、早ければ17日(現地時間)にも発表すると、地元メディアが報じた。今月27~28日にスティーブン・ムニューシン財務長官と中国のヤン・ホ経済担当副首相が出席するハイレベルの貿易交渉日程が決まっているが、11月の中間選挙を控えているトランプ氏が、これを気にせず関税を既成事実化しようとしているのだ。

米中両国はすでに、今年7月に二度にわたって、それぞれ340億ドルと160億ドルの計500億ドル規模の輸入について、25%の高率関税を相互に課す関税措置を取った。今回、米国が行う2000億ドル規模の関税措置が追加されれば、中国の対米輸出商品の半分に高率関税が課されることになる。さらに一歩進んで、トランプ氏は今月7日、「このような言葉は口にしたくないが、短い告知後に課すことができるように用意された別の2670億ドル規模のものがある」と公言している。この発言が現実化すれば、中国の対米輸出商品全体に対して高率関税が課せられる。中国は交渉を提案する一方で、米国の措置に対抗するという立場を取っている。

問題は韓国経済だ。韓国の輸出対象国1、2位の国々が貿易全面戦を繰り広げることになれば、そのとばっちりを避ける方法がない。特に半導体、石油化学製品、鉄鋼、自動車などの韓国主力製造業が危機に見舞われているという診断が出ている中、輸出戦争の最前線に出ているこれらの分野の大企業はもとより、中堅・中小メーカーまでが直撃を受けることになる。

韓国製造業に見舞われる津波が、ただでさえ低迷している韓国経済にどのような波で押し寄せるのか心配だ。政府も年明けの3%台の成長率の予測を諦めて、今年は2.9%、来年は2.8%に下方修正するほど、景気見通しが良くない。それでも最近の政府政策を見れば、輸出で暮らす国という事実が信じられないほど、危機意識はなかなか目にできない。社会主義の中国はともかく、米国と日本並みの製造業と輸出のための産業政策も、韓国では消えて久しい。すぐに所得主導成長の経済基調を変えるつもりがなければ、中国の崛起と米中貿易戦争の渦に包まれる製造から生かす方策を考えなければならない。