「世界を再構成できる人工知能(AI)を作る力が我々にはあります」
11日(現地時間)、米国サンフランシスコのメソニックセンターで、「より良い世界を人工知能と一緒に」というテーマで開かれた「三星(サムスン)CEOサミット」で、三星電子の孫榮權(ソン・ヨングォン)社長(最高戦略責任者)が自信を持って発表した。今年で4回目を迎える三星CEOサミットは、毎年サンフランシスコで現地の主要投資家たちや学者、三星の中心関係者などが集まって、情報技術(IT)分野の最新のトレンドを話し合う場である。
孫社長は、「三星電子はAIの基盤となる半導体領域でトップだ」と主張しながら、「スマートフォンなど、他の製品にもAIを搭載している」と説明した。ヘルスケアや自律走行などをAIの重要領域に挙げながらAIの様々な可能性を強調した。具体的な投資計画は出さなかったが、AIを中心とした先端IT分野を三星が導いていくという意志を明らかにしたのだ。三星の関係者は、「昨年の行事は『今や三星はデータ会社』と宣言した場だったなら、今年はデータを基盤にしたAIで何をするかを模索する場だ」と行事の意味合いを説明した。
三星は最近、半導体とスマートフォンの成功神話の後を継ぐ未来成長エンジンの基礎を固めることに焦点を当てている。AIと第5世代(5G)モバイル通信、電装部品、バイオの4つの新産業を未来成長エンジンに決めた後、2020年まで計25兆ウォンを投資すると発表した。新産業の成長のために、シリコンバレーとカナダのトロントなど6カ所にグローバルAI研究センターを開設し、来月サンフランシスコで開催される三星開発者会議(SDC)で、三星の音声認識AIプラットフォーム「ビックスビー」の発展方向性を示す計画だ。
同日の行事には、世界的なAI碩学であるスタンフォード大学のAndrew・Ng兼任教授とDaphne・Kollerスタンフォード大学コンピュータ科学科教授、レギーナ・ドゥ―ガン元フェイスブック未来研究所「ビル8」責任者などが出席して、AIとこれをめぐる産業の発展方向について話した。Ng教授は、「人間が1秒で認知できるものは、これからはほとんど自動化できるだろう」として、AIが未来新産業の基盤になると予想した。
会場では、自律走行とヘルスケア、ロボット、サイバーセキュリティ、コンピュータ、ビジョンの6つの分野で三星から投資を受けた有望な複数のスタートアップが自社技術を披露した。モノを立体的に認識する3次元(3D)カメラソリューション企業であるマンティスビジョンのGur・Bittan代表は、スマートフォンに搭載された3Dカメラを実演しながら、「3Dソリューションをスマートフォンの顔認識に入れることなど、三星との相乗効果を期待する」と語った。
サンフランシスコ=ファン・ギュラク特派員 rocku@donga.com