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米国の防衛費圧力カードだったのか...釈然としない合同軍事演習延期

米国の防衛費圧力カードだったのか...釈然としない合同軍事演習延期

Posted October. 23, 2018 08:04,   

Updated October. 23, 2018 08:04

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韓国と米国の「ビジラント・エース」(韓米合同空軍演習)の延期をめぐる「齟齬」に関して議論が錯綜している。両国は今月末、米ワシントンで開かれる韓米定例安保協議会(SCM)を前後して延期の有無が決定されると収拾に乗り出したが、北朝鮮の非核化交渉など敏感な時期に起こった「不協和音」に注目が集まっている。

まず、鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官の意向が作用したという観測が流れている。24年ぶりに空軍出身の国防トップになった鄭氏としては、マティス米国防長官の合同空軍演習の延期の提案を受け入れることは難しかったということだ。軍消息筋は、「政府の非核化努力を強固な力で後押しすると何度も強調した鄭氏は、演習延期でもたらされる安保空白の憂慮と批判に対する負担が大きかっただろう」と話した。演習延期の副作用を最小化する案(韓国軍単独演習など)を設けた後、共同発表することを米側に伝えたが、米国防総省の一方的な延期発表で状況が混乱したということだ。

米国が演習延期を韓米防衛費分担金の交渉カードに活用しているという指摘も出ている。合同演習に参加する米戦略資産の展開費用を分担金に含めることを韓国が拒否し続ける場合、今後主な合同演習が円満に進めることができないというメッセージが含まれているということだ。トランプ米大統領は6月の米朝首脳会談直後の記者会見でも、「(韓米)軍事演習を中止することで、莫大な費用を削減できるだろう」と述べた。

さらに韓国政府は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が年内の答礼訪問と核・ミサイル施設の査察・廃棄に積極的に取り組むよう「延期カード」を使おうとしたが、米国防総省が米朝首脳会談など北朝鮮に対する融和用の「アメ」として性急に取り出し、論議を自ら招いたという分析も出ている。軍当局者は、「鄭氏は19日、シンガポールで開かれた第5回アセアン拡大国防相会議でマティス長官に会うまで米側の演習延期の提案を知らなかったようだ」と話した。韓米軍当局間の事前協議や調整なく米側の提案がなされたことで、これに対する韓国側の意見を伝える過程で誤解や齟齬が起こった可能性があるということだ。


尹相虎 ysh1005@donga.com