韓国人投手では初めてワールドシリーズ(WS)に先発登板するロサンゼルス・ドジャースの「コリアン・モンスター」柳賢振(リュ・ヒョンジン)がクレイトン・カーショーとともにドジャースのワンツーパンチとして、フェンウェイパークの「グリーンモンスター」に立ち向かう。
30年ぶりの世界一を目指すドジャースは、WS第1戦のカーショーをはじめ、第2戦は柳賢振、第3戦はウォーカー・ビュラーで先発ローテーションを組んだ。柳賢振が第2戦で対戦する相手投手は同じく左腕のデビッド・プライスだ。
未定ではあるが、ドジャースがナショナルリーグ優勝決定シリーズで稼働した先発ローテを今回も採用する場合、第4戦はリッチ・ヒルが先発し、第5戦から第7戦までは再びカーショー、柳賢振、ビュラーが順番に先発する可能性が高い。
本拠地ドジャーススタジアムで最強(9試合で防御率1.15)だった柳賢振だが、ローテ上ホームでの勝負強さを生かすことができず、WSではアウェーだけで2回登板することになる。今季にアウエーでの防御率が3.58だった柳賢振のホーム成績との落差は、ポストリーズン(PS)でも再現された。柳賢振はホームで行われた地区シリーズ第1戦で7回無失点と好投したが、ミルウォーキー・ブルワーズのホームであったリーグ優勝シリーズの第2戦と第6戦では7回3分の1を投げ、13安打7失点(防御率8.59)と相対的に不調だった。
デーブ・ロバーツ監督は23日、柳賢振のアウエー登板について「柳賢振がドジャーススタジアムで大変良かったのは事実だ。だがアウエーだからと言って特に気にしてはいない。柳賢振は今年、大変良いシーズンを送ったし、ホームとアウエーを問わずビッグゲームに強い。ビュラーが柳賢振の次にホームで登板した方が有利だと判断した。またヒルにももっと休める時間を与えることができる」と先発ローテの背景を説明した。
柳賢振も「アウエーだからと言って萎縮したりはしない。ここまで来たのだから、誰も負けて帰りたくはないはずだ。昨年も一度経験したので(ドジャースの)選手たちも皆良く知っていると思う。チームと仲間に恵まれて、こんな舞台に立てることだけでも光栄だ。誰にでも簡単に訪れないチャンスであるだけに、うまく生かしたい」と意気込みを語った。
任寶美 bom@donga.com