北朝鮮「開城工団の凍結解除」、非核化で「再稼働の条件」から整えよ
Posted October. 25, 2018 09:24,
Updated October. 25, 2018 09:24
北朝鮮「開城工団の凍結解除」、非核化で「再稼働の条件」から整えよ.
October. 25, 2018 09:24.
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北朝鮮が最近、開城(ケソン)工業団地の韓国側資産に対する凍結措置を解除する意向を韓国政府に通知してきたという。2016年2月の北朝鮮の4回目の核実験にともなう開城工団稼動中止後、北朝鮮当局が一方的に韓国側人員を追放し、資産を凍結して以来2年8ヵ月ぶりだ。政府は早ければ今月末にも開城工団の企業関係者らと共に現地を訪れ、資産の保全状態を点検する予定だ。開城工団の閉鎖後、管理・運営権を主張して独自の再稼働の動きまで見せた北朝鮮が資産凍結解除を通知したのは、早急な工団の再稼働を望むという韓国へのメッセージだろう。北朝鮮は、2010年に観光客殺害事件で中止となった金剛山(クムガンサン)観光の韓国側資産に対する没収措置も解除する意向を明らかにしている。しかし、開城工団の再稼働は、国際社会の北朝鮮に対する制裁解除がなければ不可能なことだ。このため政府も「制裁が緩和されない限り、再稼働はありえない」との考えを明らかにしている。企業の訪朝も資産点検のためであって再稼働とは関係がないと強調した。国連の制裁決議は、北朝鮮の団体・個人との合作事業や協力体の設立運営を禁止している。米国の独自制裁も北朝鮮での建設・運送など各種事業のための財貨やサービス提供を禁止している。設備や資材の搬入、労働者の賃金支払いのような開城工団運営のための一つ一つの措置が制裁違反の論議に包まれる可能性が高い。特に開城工団は北朝鮮政権の悪行に一助となったという国際的汚名のため、厳格な制裁の基準を突きつけるほかない。にもかかわらず韓国政府はこれまで制裁緩和の必要性を強調し、北朝鮮の要求に応える態度を見せた。政府が開城工団の浄水場の水道水を開城市に供給して問題となり、与党からは北朝鮮側労働者の賃金をドルの代わりにコメのような現物で支給しようという話も出た。最近、北朝鮮宣伝メディアは、「開城工業地区と金剛山観光再開の問題を制裁例外条項にすることを望むという南朝鮮当局の要請を(米国が)容赦なく握りつぶした」と報じた。政府の否定にもかかわらず、北朝鮮が積極的に韓国側の「開城工団再開外交」を言い振りまいている。北朝鮮は最近、米国の非核化実務交渉には応じず、韓国側に活路を模索している。しかし、このような態度は国際社会の疑念を増幅させるだけだ。南北首脳が合意した平壌(ピョンヤン)共同宣言にも「条件が整いしだい開城工団と金剛山観光事業を優先的に正常化する」と明示されている。開城工団の再稼働はあくまでも「条件」、すなわち制裁緩和がなされなければならず、それは北朝鮮の実質的な非核化措置によってのみ可能だ。迂迴路はない。
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北朝鮮が最近、開城(ケソン)工業団地の韓国側資産に対する凍結措置を解除する意向を韓国政府に通知してきたという。2016年2月の北朝鮮の4回目の核実験にともなう開城工団稼動中止後、北朝鮮当局が一方的に韓国側人員を追放し、資産を凍結して以来2年8ヵ月ぶりだ。政府は早ければ今月末にも開城工団の企業関係者らと共に現地を訪れ、資産の保全状態を点検する予定だ。
開城工団の閉鎖後、管理・運営権を主張して独自の再稼働の動きまで見せた北朝鮮が資産凍結解除を通知したのは、早急な工団の再稼働を望むという韓国へのメッセージだろう。北朝鮮は、2010年に観光客殺害事件で中止となった金剛山(クムガンサン)観光の韓国側資産に対する没収措置も解除する意向を明らかにしている。しかし、開城工団の再稼働は、国際社会の北朝鮮に対する制裁解除がなければ不可能なことだ。このため政府も「制裁が緩和されない限り、再稼働はありえない」との考えを明らかにしている。企業の訪朝も資産点検のためであって再稼働とは関係がないと強調した。
国連の制裁決議は、北朝鮮の団体・個人との合作事業や協力体の設立運営を禁止している。米国の独自制裁も北朝鮮での建設・運送など各種事業のための財貨やサービス提供を禁止している。設備や資材の搬入、労働者の賃金支払いのような開城工団運営のための一つ一つの措置が制裁違反の論議に包まれる可能性が高い。特に開城工団は北朝鮮政権の悪行に一助となったという国際的汚名のため、厳格な制裁の基準を突きつけるほかない。
にもかかわらず韓国政府はこれまで制裁緩和の必要性を強調し、北朝鮮の要求に応える態度を見せた。政府が開城工団の浄水場の水道水を開城市に供給して問題となり、与党からは北朝鮮側労働者の賃金をドルの代わりにコメのような現物で支給しようという話も出た。最近、北朝鮮宣伝メディアは、「開城工業地区と金剛山観光再開の問題を制裁例外条項にすることを望むという南朝鮮当局の要請を(米国が)容赦なく握りつぶした」と報じた。政府の否定にもかかわらず、北朝鮮が積極的に韓国側の「開城工団再開外交」を言い振りまいている。
北朝鮮は最近、米国の非核化実務交渉には応じず、韓国側に活路を模索している。しかし、このような態度は国際社会の疑念を増幅させるだけだ。南北首脳が合意した平壌(ピョンヤン)共同宣言にも「条件が整いしだい開城工団と金剛山観光事業を優先的に正常化する」と明示されている。開城工団の再稼働はあくまでも「条件」、すなわち制裁緩和がなされなければならず、それは北朝鮮の実質的な非核化措置によってのみ可能だ。迂迴路はない。
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