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文・プーチン両氏の「制裁緩和」論に「制裁を解けば約束を破った」と警戒する米副大統領

文・プーチン両氏の「制裁緩和」論に「制裁を解けば約束を破った」と警戒する米副大統領

Posted November. 16, 2018 08:18,   

Updated November. 16, 2018 08:18

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東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に出席するためにシンガポールを訪問中の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、ペンス米副大統領と会って、「北朝鮮を対話に引き出し、今の状況を作り出したのは、全面的に強力な韓米同盟の力だった」と強調した。当然の話だが、ことさら歓迎されるのは、最近、北朝鮮に対する制裁をめぐって韓米間で起こる意見の相違が収拾されることを望むからだ。

 

ペンス氏は、「米朝首脳会談に多くの期待をしており、韓半島の安全と平和を保障する方向で進めていくつもりだ」と話した。これは、北朝鮮が申告書の提出など非核化に誠意を見せれば、平和体制の構築に力を入れることを示唆したのだ。しかしペンス氏は、文大統領に「完全かつ検証可能で不可逆的な(CVID)方法で非核化を成し遂げなければならず、北朝鮮の非核化はまだすべきことが多く残っている」と強調した。そして、「これまでの米政権では、約束をして制裁を解除し、経済支援を行うと約束が破られるという失敗が何十年も続けられてきた」とし、過ちを繰り返すつもりはないと強調した。

実際、今年に入って多くの変化が起きたように思われるが、非核化はほとんど進展していない。北朝鮮は、追加の核・ミサイル実験を中止しただけで、核・ミサイル活動を続けてきたことが明らかになった。特に、国会情報委員が14日、北朝鮮がスカッドミサイルに搭載するための核弾頭の小型化・軽量化の準備を続けているのではないかと質問し、国家情報院がそのように推定していると認めた。

北朝鮮を非核化に牽引する唯一の力は、文大統領も話したように韓米同盟であり、それを核心にした国際社会による制裁だ。しかし、今回のシンガポール会議から、国際社会は制裁をめぐって意見の相違を見せている。14日、文大統領とロシアのプーチン大統領は、包括的に制裁緩和について意見を交わし、特にプーチン氏は「北朝鮮の非核化措置に進展があるなら、相応の措置がともなわなければならない」と強調した。

むろん当分の間は、トランプ米大統領が北朝鮮との交渉で成果を出すためにも韓米間の亀裂は水面上にはあらわれないだろう。制裁に対する米国の態度が確固としており、国際社会でも緩和の兆しはない。しかし今後、米朝間でのやりとりをめぐって駆け引きが本格化すれば、制裁をめぐる韓米間の立場の相違は、北朝鮮に対する交渉力を弱め、同盟に亀裂を生むことが懸念される。韓国、中国、ロシアと米国、日本が対立する構図が形成されれば、すぐに北朝鮮の非核化の退行につながるだろう。