米国防トップが、トランプ大統領が表明したシリアからの米軍撤退の方針に反発し、辞任することを明らかにした。米国防政策の不確実性が増す様相だ。
米国防総省は20日(現地時間)、マティス氏の辞任申し出の書簡を公表した。マティス氏は書簡で、「同盟国とパートナー国による独特で包括的な体制と切り離しては、米国の力を考えることができないと信じてきた」とし、「(大統領は)自分の見解を共有する国防長官を選ぶ権利を持っているため、私は辞任するべきだと考える」と明らかにした。トランプ氏が前日に表明した米軍のシリア撤退をはじめ北大西洋条約機構(NATO)、北朝鮮、イラン問題など安全保障政策をめぐるトランプ氏との見解の違いで辞意を明らかにしたのだ。
米紙ニューヨーク・タイムズは、「マティス氏が、米軍のシリア撤退の決定に抗議して辞任した」と伝えた。マティス氏が19日午後、ホワイトハウスで、シリアに米軍が駐留しなければならないとトランプ氏を説得したが、受け入れられなかったため辞意を伝えたという。トランプ氏は20日午後、ツイッターに「マティス将軍は私の政権で国防長官を2年間務めた後、(来年)2月末に退任する」と投稿した。米紙ワシントン・ポストは、後任に、親トランプのFOXニュースで国防関連の解説者として活動している四つ星将軍だったジャック・キーン戦争研究所(ISW)理事長を挙げた。共和党のリンジー・グラハム、トム・コットン上院議員も候補に名前が挙がっている。
朴湧 parky@donga.com