「ゴルフ女帝」朴仁妃(パク・インビ)は昨年、10年を待って初めて国内で優勝トロフィーを掲げた。韓国女子プロゴルフ(KLPGA)ツアーで準優勝だけで6回経験し、斗山(トゥサン)マッチプレイ選手権で初めて頂上に立った。米女子ツアー(LPGA)で通算19勝(メジャー戦7勝を含む)を挙げ、五輪で金メダルまで獲得したが、祖国では周囲の関心と優勝への重圧に苦しみ、うなだれる時が多かった。
現在女子ゴルフの世界ランキング1位のアリヤ・ジュタヌガーン(タイ)も朴仁妃のそれに似たような心境だろうか。21日、タイのチョンブリ・シアムCC(パー72)で開幕するホンダLPGAタイランドを控えて、ジュタヌガーンの足取りは決して軽くない。
ジュタヌガーンは満11歳だった2007年に母国で開催される唯一のLPGAツアー公式戦である同大会で史上最年少出場を記録して以来、昨年までに9回挑戦したが、一度も頂上には立てなかった。2013年の記憶は今も手痛い。当時2打差の首位で最終ホールの18番を回りながら、数千のタイ人ファンを熱狂させたジュタヌガーンだが、トリプルボギーを叩いては崩れ、涙を流した。この時の優勝者が朴仁妃だった。
ジュタヌガーンはLPGAツアー通算10勝を挙げるまでにタイだけでなくアジア地域の大会では無冠に終わった。昨年、LPGAツアーの年間最優秀選手賞、賞金王、最少ストローク賞など主要タイトルを席巻してアジアゴルフのトップランナーに浮上したジュタヌガーンにとっては満足できない成績だ。ジュタヌガーンは、「アジアで是非王者になりたい。今週、母国のファンの前でその夢が叶えれば最高だろう」と話した。
今大会には世界ランキング2位の朴城炫(パク・ソンヒョン)も今季初出場する。LPGAツアーは、朴城炫と共に、この2年連続で同大会トップ10入りしたアリヤ・ジュタヌガーンの姉、モリヤ・ジュタヌガーンも注目すべき選手に挙げた。
金鍾錫 kjs0123@donga.com