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金慶洙氏の控訴審を狙った与党の前例のない裁判所圧力

金慶洙氏の控訴審を狙った与党の前例のない裁判所圧力

Posted February. 20, 2019 07:55,   

Updated February. 20, 2019 07:55

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与党「共に民主党」が19日、国会で金慶洙(キム・ギョンス)慶尚南道(キョンサンナムド)知事に実刑を言い渡した1審の判決を批判する記者懇談会を開いた。党として裁判に不服であるという印象を避けるために2人の外部専門家を登場させたが、教授は同党所属で総選挙に出馬したことがある元検事で、弁護士は「民主化に向けた弁護士の会」所属で、2人とも中立的な外部者と見ることはできない。

前日の18日、同党の李海チャン(イ・ヘチャン)代表は、慶尚南道昌原(チャンウォン)で行われた「金慶洙知事不拘束裁判に向けた慶南道民運動本部」代表団との面談で、「金氏が20日頃に保釈申請をするだろう」と明らかにし、「正常な判断なら、裁判を進めても道政に空白がないようにするのが常識」と述べた。事実上、控訴審の裁判所に釈放を迫ったのだ。

過去にも政界が判決を批判したことは何度かあるが、政権与党が判決が下されて20日が経ったにもかかわらず、指導部が総動員で裁判所に圧力をかけ、外部の人間まで動員して判決文を吟味して非難するのは前例がない。

有罪の有無を離れ、現職の道知事を確定判決でもないのに拘束することが適切なのかと批判することができる。一般人に対する裁判はもちろんだが、有力な要人に対する裁判も、明らかに非道徳的で反体制的な犯罪でない限り、確定までは不拘束でなければならないというのが私たちの立場だ。しかし、1審が金氏を法廷拘束したことは、前政権に対する積弊清算の捜査で拘束が乱発される厳罰主義が裁判所に蔓延したことと無関係ではなく、そのような厳罰主義を迫ったのはまさに現政権と与党だ。

与党のこのようなやり方は、金氏のためにも望ましくない。控訴審で裁判所が独立的に判断して保釈を許可したり、1審と違った判決を下す場合も、与党の圧力と見る結果を招くためだ。三権分立を傷つけることは、それが成功した時ですら裁判に対する信頼を落とし、すべてが損をするということを忘れてはならない。