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「公捜処の捜査対象から議員は外すことができる」という大統領府の打算的な提案

「公捜処の捜査対象から議員は外すことができる」という大統領府の打算的な提案

Posted February. 25, 2019 07:45,   

Updated February. 25, 2019 07:45

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曺国(チョ・グク)大統領民情首席秘書官が高位公職者犯罪捜査処(公捜処)の捜査対象から「野党弾圧捜査が心配なら、国会議員など選出職を外すことも検討できる」と明らかにした。公捜処法案の国会通過のために野党を説得する目的と見えるが、権力機関改革の趣旨を考えると不適切な提案だ。

公捜処の設立目的は、検察と政治権力の結託を牽制することだ。検察が国会議員や高位公職者、判事や検事など有力者を厳しく捜査しないという不信が大きいため、公訴権を持つ独立の捜査機構を作ろうということだ。しかし、選出職公務員が捜査対象から抜けるなら、公捜処は中途半端な機構になり、検察が立法と予算権、国政監査権を持つ国会の顔色をうかがったり、秘密の取り引きをする過去の弊害を封鎖できない。これは、検察の権限を縮小する大枠の司法改革にも否定的な影響を及ぼすだろう。

公捜処の政治的中立性に対する憂慮が残るなら、時間がかかっても具体的な立法を通じて防止装置を作るのが正しい。公捜処に対する野党の最大の不信は、政府寄りの検事たちで公捜処が満たされ、検察より政治的に偏向した捜査機構になる可能性があるということだ。このような不信と憂慮を和らげるには、公捜処長の任命をはじめ構成と運営の政治的中立性・独立性を確保する制度的方法から議論しなければならない。過去の検察の弊害は、高位幹部が人事権を握った政権の顔色をうかがい、その結果、政治的事件を偏向的に処理したことによる。国会を説得するには、議員を捜査対象から外すのではなく、大統領と与党が公捜処の人事権を行使しない方向で制度を作るのが正しい。いくら国会通過が切実だとしても、打算的では公捜処は誕生から国民の信頼を得ることはできない。