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韓米合同演習を調整、北朝鮮の誤った判断を煽ってはならない

韓米合同演習を調整、北朝鮮の誤った判断を煽ってはならない

Posted March. 04, 2019 07:31,   

Updated March. 04, 2019 07:31

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韓米国防当局が、キー・リゾルブとトクスリ合同演習を終了することを決めた。これにより、韓米は今年からキー・リゾルブに代わる「同盟」という新たな指揮所演習を4~12日に実施する。野外機動演習であるトクスリ演習はなくなり、大隊級以下の小規模部隊を中心に年内に実施する方針だ。両国の国防長官は2日夜、電話会談でこのように決め、韓半島の完全な非核化と恒久的な平和の定着に向けた外交的努力を支援するために緊密な調整を継続する方針だ。

今回の決定は、米朝首脳間のハノイ談判が成果なく終わった3日後に出た。核交渉の決裂にもかかわらず、対話局面が継続する限り、北朝鮮の核・ミサイル挑発と韓米の合同軍事演習を同時に中止するいわゆる「双中断」の枠組みは維持するということだ。トランプ米大統領はハノイでの記者会見で、「軍事演習はかなり前にあきらめた」とし、再開の意思がないことを明らかにした。両国の軍事当局も、今回の決定も非核化外交を支援するための措置だと説明した。

実際、キー・リゾルブとトクスリ演習の廃止は以前から予告されたことだ。韓米は昨年初めから各種合同軍事演習の規模と日程を縮小した。特に、6月12日のシンガポール米朝首脳会談後、乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン演習とビジラント・エース空中演習を中止した。南北の9月19日の軍事合意によって一切の敵対行為を中止し、監視所を爆破するなど類例のない平和ムードの状況で、大規模な合同軍事演習の実施は考えることが難しくなった。

しかし、1年近く続く合同軍事演習の失踪は、北朝鮮に対する軍事態勢の弛緩、ひいては同盟の弛緩につながりかねないという点で懸念される。ただでさえ、戦時作戦権の返還とかみ合った状況で演習の空白が長期化すれば、合同防衛能力の実質的な低下を招くほかない。特にトランプ氏は、「戦略資産の展開など費用が莫大だ」とし、在韓米軍駐留経費の負担を迫るカードにも活用しており、同盟の信頼関係まで揺らぐのではないか心配される。

さらに大きな問題は、北朝鮮が誤った判断をする可能性だ。北朝鮮はこれまで合同軍事演習について、「侵略戦争・核戦争演習」と反発してきた。昨年末には小規模な演習まで問題視し、すべての軍事演習の完全中止を求めた。平和攻勢の裏で北朝鮮は韓米間の仲違いに成功したと誤認する可能性がある。あるいは金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長がハノイの「屈辱」を挑発で挽回しようとする可能性も排除できない。そのため、韓米は軍事態勢に疎かな点があってはならない。今回の演習の調整も一時的で可変的な措置にすぎず、韓米同盟は直ちに今夜いかなる敵であれ撃退する準備ができていなければならない。