文在寅(ムン・ジェイン)大統領は4日、「ハノイ・ノーディール」と関連して、「寧辺(ヨンビョン)核施設が全面的に完全に廃棄されるなら、北朝鮮の非核化は進行過程にあり、不可逆的な段階だ」と述べた。
文大統領は同日、国家安全保障会議(NSC)全体会議を開き、「北朝鮮の核施設の根幹である寧辺核施設が、米国の視察と検証の下、永久に廃棄されることが見通せる圏内に入ってきた」とし、このように話した。これはハノイ会談であらわれた米国の見解とは違い、むしろ北朝鮮側の見解に近いため、ワシントンの反応が注目される。トランプ米大統領は先月28日、ハノイ会談決裂後の記者会見で、「寧辺が大規模な核施設であることは明らかだが、寧辺の解体だけでは米国が望む完全な非核化ではない」と明らかにした。
文大統領はさらに、「制裁の枠内での南北関係の発展を通じて米朝対話を支援できる方法を最大限探してほしい」とし、「板門店(パンムンジョム)宣言と平壌(ピョンヤン)共同宣言で合意した南北協力事業を、スピードを上げて準備してほしい」と指示した。ハノイ会談で非核化と制裁解除のビッグディールは失敗したが、鉄道の連結や金剛山(クムガンサン)観光が制裁を迂回できる方法を見出し、米朝間の仲裁に乗り出すという構想だ。
一方、米国のボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は3日(現地時間)、2回目の米朝首脳会談で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に核兵器と生物化学兵器、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの大量破壊兵器(WMD)の廃棄をすべて含む「ビッグディール」の文書を渡したと、明らかにした。ボルトン氏はFOXニュースとのインタビューで、「トランプ氏は金正恩氏に『ビッグディール』を受け入れるよう説得したが、彼らにはその意思がなかった」と語った。
ムン・ビョンギ記者 ワシントン=イ・ジョンウン特派員 weappon@donga.com · lightee@donga.com