「ソンセーイショナル」孫興民(ソン・フンミン=27)が所属するトッテナム・ホットスパーが「DESK完全体」で欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝に向けて調整に入った。
DESKはトッテナムの攻撃の中核を担うMFのデレ・アリとクリスティアン・エリクセンとFWの孫興民とハリー・ケイン(写真)の頭文字を取った造語だ。先月10日、マンチェスター・シティ(イングランド)との欧州CL準々決勝第1戦以降、DESK体制は崩壊した。同試合でハリー・ケインが左足首を負傷し、戦力から離脱したのだ。
トッテナムが来月2日の午前4時(韓国時間)に行われるスペインのマドリードでリバプール(イングランド)とCL決勝を控えて、これまでリハビリに集中してきたケインが練習に復帰した。28日、英紙ガーディアンは、「ケインは先週からチーム練習に本格的に参加し、競技力を磨いている」と報じた。
この日、ケインはロンドンで行われたトッテナムの練習に参加した。両足を使うパスゲームやシュートなどのメニューをこなした。ケインは練習途中、孫興民におんぶされて明るく笑ったりした。ケインは、「明日CLが行われても試合に出れる」と決勝出場に強い意欲を示した。
今季に24得点を挙げた主砲がCL決勝に出場する問題が議論を呼んでいる。一部の英国メディアは7週以上も実戦に出ていないケインを先発起用することに否定的な見解を示した。デイリーメールは、「ケインよりCL準々決勝で大活躍した孫興民(2戦合計3得点)と準決勝第2戦でハットトリックを達成したルーカス・モウラなど今の時点で得点力を発揮している選手を先発起用する方が有利だ」と報じた。アヤックス(オランダ)とのCL準決勝第2戦(トッテナムの2-3勝利)のように孫興民とモウラをツートップに起用し、試合の流れに応じてケインを後半に投入する方向で検討することを勧めているのだ。ハン・ジュンヒKBS解説委員も、「実戦感覚と体調(体力など)に疑問が残るケインを先発起用するのは無理だと思う」と話した。
ケインが先発起用されればポジションが重なる孫興民とモウラのうち一人がスタメンから抜ける状況が考えられる。ハン解説委員は、「ケインがスタメンに起用されれば、モウラが抜けると思う。リバプールの攻撃力を考えると、マウリシオ・ポチェッティーノ監督が攻撃力だけでなく守備への貢献度も高い孫興民を先発起用すると思う」との見方を示した。孫興民とケインがスタメン出場することを前提に、トッテナムが4-4-2フォーメーションを使えば、二人はケインが負傷する前と同じように最前線でツートップを組むことができる。トッテナムがMFの数を増やした4-2-3-1戦法を使ってケインをワントップに立てる場合も、孫興民は左サイドでプレーできる。
鄭允喆 trigger@donga.com