与党「共に民主党」の薛勲(ソル・フン)最高委員が31日、「政府が来週、国際機関を通じて食糧5万トンを支援する予定だ」と明らかにした。文在寅(ムン・ジェイン)政府の具体的な対北朝鮮食糧支援計画が出されたのは初めて。
薛氏は同日、板門店(パンムンジョム)で開かれた同党の最高委員会議で、「(5万トンを支援しても北朝鮮の)食糧難を解決するには145万トン以上足りない」とし、「(食糧支援が)北朝鮮が最も必要とする5~9月を越えてはならない」と話した。また、「むろん、北朝鮮を批判する国民の意見も多数あるのも事実だが、それでも政府が北朝鮮に対する食糧支援を迷ってはならない」と強調した。
政府は先月7日の韓米首脳の電話会談後、北朝鮮への食糧支援の推進を公式化しながらも、「世論を収れんする」とし、具体的な発表を先延ばしにしてきた。しかし、国際機関を通じてコメ5万トンをまず送ることを有力に検討しているとみえる。ある国際機関関係者は、「当初コメ30万トンの話もあったが、世論を考慮して量を減らしたとみえる」と話した。
しかし、国際機関を通じた食糧支援に傾き、当初当局間の直接支援を通じて対話の糸口を見出すとした構想に支障が生じたのではないかという見方が出ている。政府は、食糧支援などを議論する南北高官協議の開催を期待してきた。
薛氏は、「国際機関を通じた迂回支援ではなく、独自に、緊急性を考慮し、(政府が)直ちに支援することも考慮しなければならない」と強調した。これに対して統一部当局者は、「(政府の食糧支援は)まだ確定したことではなく、確定すれば知らせる」と話した。
姜聲煇 yolo@donga.com