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川の水深下がらず「引揚船待ち」状態続く、ドナウ川遊覧船事故

川の水深下がらず「引揚船待ち」状態続く、ドナウ川遊覧船事故

Posted June. 08, 2019 07:35,   

Updated June. 08, 2019 07:35

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「見た目どおりドナウ川は比較的地形が単純だ。遺体が川辺に流れついたり、川下に流されてもヘリコプターで難なく探すことができる」

7日午後5時頃(現地時間)、ハンガリー・ブダペストのドナウ川上空約457メートル。4人乗りの民間ヘリコプターの操縦士は、川を指さして東亜(トンア)日報とチャネルAの取材陣にこのように話した。空から眺めたドナウ川は土色に濁っていたが、静かに流れていた。何があったのかと言わんばかりに、観光する人や悠々と航行する遊覧船も見えた。

先月29日、韓国人観光客33人を乗せた遊覧船が沈没し、7日現在、水中捜索と引揚準備作業で1体の遺体が発見された。行方不明者は8人で、政府の合同迅速対応チームは6日からヘリコプター3機と小型船、警察犬などを動員した水上捜索を強化した。遺体が水上に浮き始める時期だからだ。取材陣もヘリコプターに乗って1時間30分の間、ドナウ川一帯を見回した。

遊覧船沈没地点から上流に5キロ離れた所には、引揚船「クラーク・アダム」が黄色のクレーンを横たえながら、水深が下がるのを待っている。水深が下がらなければ、橋脚を通過して引揚作業を始めることができないが、水深は数日間、変わらない。上流地域の雪が溶け、6日に4メートル58センチだった水位は、2センチ上昇して4メートル60センチになった。

方向を変えて下流に向かった。事故発生地点の真上のセーチェーニ鎖橋と下流の方向約7キロ地点までは民間ヘリコプターの進入が禁止された状態だ。韓国とハンガリー当局が、ヘリコプターを使って集中的に行方不明者の捜索を行っているためだ。ドナウ川の流れに沿ってブダペストから約100キロ離れたハンガリー南部のハルタ地域まで移動した。ハルタは3日、60代男性の遺体が発見されたところだ。

ブダペストから遠ざかるほど、川辺は自然の姿を表わした。遊覧船沈没地点から40~50キロ離れた一体は、川辺に木々が茂っていた。上流から流れきた木の枝や浮遊物が茂みに引っかかっていた。流れきた遺体も茂みに引っかかっている可能性が高そうだった。この地域では、遺体4体が収拾された。

クルツ地域に入ると、ドナウ川はゆるやかに「┐」に曲がり始めた。流された遺体が止まる位置が多いと思われた時、川辺で捜索するパトカーが目についた。ハンガリー警察は川辺を捜索していた。ただ、木や障害物で上空からは確認が難しい所もあり、接近しにくい場所も多かった。

 

韓国とハンガリー当局は6日午後6時30分、事故地点から約4キロ離れた場所で遊覧船に乗ったハンガリー男性の遺体を収容した。同日午前、住民の通報で発見された韓国人観光客の遺体2体は、60代男性と30代女性と確認された。韓国人搭乗客33人のうち死亡者は7日午前9時(韓国時間午後4時)現在18人。行方不明者は8人、生存者は7人だ。


ブダペスト=キム・ジャヒョン記者 zion37@donga.com