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「北朝鮮を支援する」と言った習主席、中国の早期登板は非核化の迷宮に入るだけだ

「北朝鮮を支援する」と言った習主席、中国の早期登板は非核化の迷宮に入るだけだ

Posted June. 22, 2019 09:29,   

Updated June. 22, 2019 09:29

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中国の習近平国家主席が21日、2日間の北朝鮮国賓訪問を終えて帰国した。習氏は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に、「北朝鮮が合理的な安全・発展の憂慮を解決するよう力が及ぶ限り支援する」とし、積極的な役割を果たす意向を明らかにした。これに対して正恩氏は、「忍耐を維持する」とし、「関係国が朝鮮と向かい合い、互いの関心事を解決することを願う」と述べた。

習氏の訪朝は、米朝対話の再開の契機になるという期待を集めた。しかし、淡い期待で終わりそうだ。習氏が、「政治的妥結」を強調して対話の必要性を力説したが、正恩氏は依然として、「忍耐」を掲げて持ちこたえる考えを明らかにした。特に正恩氏は、「多くの積極的な措置を取ったが、肯定的な反応を得ることができなかった」と米国に不満を示した。「今年中に米国の計算方法が変更しなければならない」という従来の考えは変わっていない。正恩氏の類例のない歓待に、習氏が支援と交流拡大で応える場合、枯渇していく北朝鮮の体力だけ支えることもできる。

中国が自認した積極的役割は、今後の非核化交渉をより難しくさせかねない。習氏が支援するという北朝鮮の安全問題は、すでにロシアのプーチン大統領が4月に正恩氏に会った後に主張した「非核化と安全保障の対等交換」と同じ話だ。習氏は直ちに来週の主要20ヵ国・地域(G20)首脳会議でトランプ米大統領に会い、北朝鮮の要求を代弁する可能性がある。特に、中国の敏感な関心事である在韓米軍の撤収と核戦略資産の撤退のような北東アジアの安保問題を提起し、北朝鮮の非核化を迷宮に陥れる可能性も排除できない。

北朝鮮核問題の解決において中国をただ排除することはできない。韓半島の平和体制構築を保証する中国の役割は無視できない。しかし、米朝交渉が少しの進展もない状況での中国の登板は早すぎる。既存の米朝2国間または南北米3国の議論構造が、南北米中4国に変われば、その解決方法も複雑になるほかない。特に、米中間の貿易・技術戦争が激しくなる中、中国が仲裁者を自任して韓半島を米国との駆け引きの対象とするなら、問題は深刻だ。そうなれば韓半島の南と北いずれにも悪夢だろう。