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10年後は…ロボットが世界の製造業で2000万人の雇用を奪う

10年後は…ロボットが世界の製造業で2000万人の雇用を奪う

Posted June. 28, 2019 08:15,   

Updated June. 28, 2019 08:15

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10年後にはロボットが、世界の製造業で2000万人の雇用を奪うという研究結果が出た。ロボットの活用で経済は成長するものの、低所得層は大きな打撃を受けるだろうという懸念も提起された。

BBCやABCなどの主要外信は26日、英研究・コンサルティング会社であるオックスフォード・エコノミックスが、2030年までにロボットが全世界の製造業の2000万人の雇用を代替するだろうという内容の「どのようにロボットが世界を変えるか」というタイトルの研究報告書を発表したと報じた。それとともに、ロボットが全体生産職労働者の8.5%を代替することを警告した。

ロボットは、中国の雇用構造に大きな影響を与えるとみられる。現在、中国は世界で生産される産業用ロボット3台のうち1台を設置して運用している。今後11年以内に、ロボット1400万台を製造現場に配置すると見られる。このスピードなら、中国だけで2030年までにロボットに置き換えられる雇用が1100万人以上に上ると予想される。

韓国では2000年から2016年までに、自動化で34万人の雇用がなくなったと、報告書は分析した。製造業への依存度の高い蔚山(ウルサン)と大邱(テグ)、仁川(インチョン)、釜山(プサン)は雇用減少のリスクが最も大きい都市と診断した。

ロボットが仕事を置き換えると、経済的不平等はさらに深刻化するとみられる。産業用ロボットは、空港の手荷物処理、倉庫在庫積載などの低熟練労働力を代替する。報告書を作成した研究員たちは、低熟練労働力に依存する相対的に貧しい地域の経済が最も大きな打撃を受けるだろうと分析した。同じ国でも、技術レベルの低い地域の雇用が、技術水準が高い地域より二倍ほど多く消えるとみられる。研究員たちは、政策立案者たちが自動化が雇用に与える影響を考慮して、経済的不平等を緩和する必要があると診断した。

ロボットの導入で高まった生産性のため、経済は成長すると予想した。ロボットが予測どおりに増えれば、2030年の世界の国内総生産(GDP)は、現在の予想より最大で5.3%伸びると試算した。このように伸びたGDPは、4兆9000億ドル(約5670兆ウォン)と予想される。韓国GDPも同期間予想値より最大で11.7%が伸びると予想した。

ただ報告書は、「ロボット導入による生産自動化が、雇用破壊に匹敵するスピードで新たな雇用機会を作り出すこともありうる」として、最小限のよいニュースを伝えた。それとともに研究員たちは、ロボットの導入速度を遅らせるよりは、雇用脆弱地域を支援すべきだと勧告した。


崔智善 aurinko@donga.com